はじめまして、フリーイラストレーターの熊谷ユカ(@kuma_yuka___)と申します。
実は私、2020年半ばに当時通っていた大学(教育大でした)を中退し、いきなりイラストレーターを目指し始めたという少々変わった経歴を持っています。
スキルも人脈も何もなかった私でしたが、試行錯誤しつつ修行を積んだ結果、何とかイラストレーターとして食べていけるようになりました。
この記事では、私が過去に独学でおこなってきたイラストの練習法についてお話させていただきます。
私がおこなってきたことはおもに
- 自分の「好き」を研究する
- 資料を見ながら描く
- インプットをする
…の3つ!
1つずつ、説明していきますね。
練習法①:自分の「好き」を研究する
1つめの練習法は、自分の「好き」を研究することです。
この練習法をおこなうことで、自分の「好きな描き方」を知ることができ、結果的に自分なりの「絵柄」を形作ることができるようになります。
どういうことか、順番に説明していきますね!
直感で自分が「好き!」と思う絵をたくさん集めて保存する
まずは、自分が好きな絵を集めて保存します。
私は普段から、Twitter、Pinterest、Pixiv、Instagramなどのツールを利用しいろいろな絵を見て、気に入った絵があればその都度ダウンロードしてファイルに保存する…という作業をよくおこなっています。
(ツールの中でもPinterestは自分の好みにあった絵を自動的に表示してくれるので、かなり重宝しています。おすすめです!)
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研究したい絵の「要素」を1つ決め集めた絵から抽出する
次に、研究したい絵の「要素」を1つ決めます(要素を1つに絞る理由は、複数だと結果的に作業が多くなり、研究が上手くいかないためです。)
絵は様々な「要素」が集まってできています。
例えば1つのイラストの中にも、構図、塗り、形、色、質感…などの様々な「要素」がありますよね。
その中で「今回はこの要素を研究しよう!」というように、まずは要素を1つに絞ってみます。
ここでは例として「目の塗り」を研究することにします。
集めた絵の中から特に「目の塗り」が好きな絵を数枚(5~10枚くらい)選びます。
選んだ絵の「共通点」を探し、まとめる
最後に、先ほど選んだ絵が持つ「共通点」を探してまとめるという作業を行います。
自分の「好きフィルター」を通して選んだ絵には必ず、何らかの「共通点」があります。
絵を観察したり模写したりして、「共通点」をまとめてみましょう。
私は過去に「目の塗り」の研究をおこなって、
・ハイライトは小さめ
・全体的に淡い色味
・アイラインの端をぼかす
…などの「共通点」を探すことができました。
この「共通点」が、後々絵を描く際に「自分の絵柄」として活きてきます。
・自分の絵が好きになる
・画力が上がる
・自分だけの絵柄が作られていく
・自分の「好き」に誰かが共鳴してファンになってくれるかも…
練習法②:資料を見ながら描く
2つめの練習法は、「資料を見ながら描く」というシンプルな方法です!
この練習法をおこなうことで、おもに絵の「説得力」を高めることができるようになります。
絵を描いていると、「これ、どうやって描けばいいんだろう…」「なんか気に入らないなあ…」というモヤモヤした状態になってしまうこと、ありますよね…。
そんなときは、必ず「資料」を見ます。
とりわけ、今まで描いたことのないモチーフに関しては、絶対に資料を見ましょう!
自分の想像・手癖で描くと、絵は上達しません。
また、「見ても正確に描けない」などの資料を見ても解決できない問題は、模写やクロッキーなどで地道に練習です…。
資料についてQ&A
資料についてのよくある疑問をまとめてみました。
Q.一枚の絵に資料の枚数はどれくらい必要?
私は10~30枚くらいです。多ければ多いほど絵に説得力が出ると思っています。
Q.そもそも資料の役割って何?
おもに2つの役割があります。
1つめは「絵のイメージをふくらませる」ための資料です。
いざ「絵を描こう!」と意気込んだものの、描きたい絵のイメージがわかないとき、ありますよね…。
そんなときに日ごろから集めている絵や写真を眺めることで、漠然とした絵のイメージをはっきりさせることができます。
もう1つは、「絵の説得力を上げる」ための資料です。
描きたい絵のイメージに合わせて参考になりそうな絵や写真を片っ端から集めます。
描きたい絵のイメージの解像度をUPさせるための資料です。(今回お話したのはこちらのタイプの資料ですね!)
・絵に説得力が出る
・画力が上がる
・描けるモチーフが増える
・本番と練習を同時にできるので効率的
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練習法③:インプットする
3つめの練習法(?)はインプットをすることです。
映画、小説、アニメ、漫画、音楽、アイドル、絵…etc。世の中にはたくさんのコンテンツがありますよね!
その中から自分が興味のあるもの・気に入ったものを、インプットするのもおすすめです。
「インプット?何それ…つまり遊びじゃん…。そんなことしてるヒマがあるなら絵を練習しなきゃダメでしょ…」
って思ったそこのあなた…!!!
インプットをあなどるなかれ!
実は私も過去にそのように考え、とにかく毎日絵だけを描き続けていた時期がありました。
すると少しづつ、
「何を描けばいいのかわからない…」
「何だか絵が楽しくない…」
という状況に陥ってしまいました。
おそらく当時の私はインプットが足りなかったのだと、今になるとわかります。
私たちが生活するには「ごはん」が必要ですよね。
同じように、絵を描き続けるには「インプット」という名のごはんが必要なのです…!
インプットすることにより、自分なりの感性や価値観を育てることができます。
そして、それはそのまま、その人の「画風」「個性」につながっていきます。
難しいことをお話しましたが…、とにかくインプットは「楽しい」ので!
暇なとき、何となく絵を描く気になれないときなど、気楽にインプットするのがおすすめです。
・創作意欲がわいてくる
・自分の画風を固める土台となる
・自分の「表現したいこと」がわかる
・楽しい
独学で学ぶためには継続すること
ここまで、私が約1年間おこなってきた練習法についてお話させていただきました。
独学での勉強は、楽しく自由に学べる反面、自分でやり方を考えたりモチベーションを保ち続けたりなど、人によっては大変だと思える部分も多いかもしれません。
それに加えて、絵を真剣に頑張るほど「もっと上手くならなきゃ」というプレッシャーに押しつぶされそうになることもありますよね。
私もこの1年間は手探りで練習を続け、まるで暗闇の中を歩いているような不安な気持ちで絵を描いてきました。(もちろん楽しさもありました!)
しかし、自分にあったやり方で絵を描き続ければ少しづつ自分が望む絵を描けるようになるのだとやっと実感できるようになってきました。
とにかく続ければ見えてくるものが、きっとあります。
また、今回ご紹介させていただいたやり方は私なりのやり方ですので、参考になりそうな部分をゆるっと取り入れてくだされば嬉しいです。
ぜひ私のやり方だけではなく、ほかのたくさんの先駆者の方々の経験も参考にしつつ、みなさんそれぞれに合った練習法を見つけていっていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
お絵かき素人だった私がイラストレーターとして食べていけるようになるまで1年間独学でやっていたことをまとめました☁
参考になりましたら嬉しいです! pic.twitter.com/4TIqNqR6eV— 熊谷ユカ (@kuma_yuka___) March 18, 2022
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