カスダ(@ksd_illust)です。
- 仕事を依頼されたのはいいけど、適正金額がわからない・・・
- 希望額より安い価格で依頼された・・値上げ交渉したいけど恐い・・・
なんて方のために当記事では損しないように仕事の金額交渉をする術を提案したいと思います。
また、一概にクリエイターといっても
などなど、仕事を請け負うスタイルは様々だと思います。
あらゆる制作スタイルの方に参考にして頂ける内容で書きたいと思います。
良かったら参考にしてみてくださいね。
音声版はこちら。作業用BGM代わりによかったら聞いてください^^
クリエイティブ業務の相場
クリエイティブ業界の相場はあってないようなものだってことだ!!
当たり前の話ですが、同じ仕事でも、名のある大御所が取り組むのと無名のクリエイターが担当するのでは、その依頼金額は大きく違います。
そうじゃなくても、依頼するクライアントの予算によって金額は全然違います。
僕の場合、「え!?この仕事でこんなに貰っちゃっていいの!?」っていうこともありました。
同じような内容の仕事を他の会社から依頼されたときはメチャクチャ安かったです。
人月という考え方
損せず交渉するために、まずは、あなたの仕事の適正価格を自分で決めましょう。
①そのクリエイティブ業務で1日(8時間程度)働いたら、日給はいくら欲しいですか?
といった感じで考え方は人それぞれですが、自分が納得して気持ちよく働ける金額を考えてみましょう。
別で本業がある方は、その月収を基準とすると考えやすいかもしれません。
日給を18000円にした場合、1ヶ月ひっきりなしに仕事が入ってくれば月に40万円稼ぐことはできますが、1日でも仕事が無くなると、40万円/月は破綻してしまいます。
そうならないよう、調整して希望日給は少し高めに設定しておいたほうが無難でしょう。
②①で出した日給をもとに欲しい時給も割り出しましょう
欲しい日給額(8時間分)を決めたらあとは簡単。まずは計算をしやすくするために日給から時給を割り出しましょう。
③依頼された仕事にかかる時間 x 希望時給が見積額
僕の欲しい時給は3125円だったからバナー5本分の制作費は7813円だ!
2.5h x 3125円(希望時給)+ 事務作業費=8500円
メールでのやり取りや、金額交渉(見積もり)、場合によっては打ち合わせなんかもあります。
依頼された仕事に付随する事務作業や営業費となりますので、その辺も考慮して見積額をだすといいでしょう。
損しない交渉術
クライアント側が金額交渉してきた際、どう対応すべきか。パターン毎に解説していきます。
ちなみに、一番良くないのは、クライアントが提示した額でとりあえず安く請け負うです。
それは、ただ薄利で扱われてるに過ぎず、仕事を請ければ請けるだけ損していきます。改めましょう。
昔、依頼されたことが嬉しかった僕は、かなり安くイラストの仕事を請け負いました。
その後、高単価のアニメーションの仕事を別会社から依頼されました。
しかし、先に請けた安価のイラストの仕事(量はかなり多い)のスケジュールがおしていたため高単価の仕事を請けることができませんでした。
メチャクチャ後悔しました。。
まず、仕事を断るという選択肢があるということは念頭においておきましょう。
タダで値下げに応じても良い事無いので、せっかくならお金以外のメリットに繋がるよう交換条件を出してみましょう。
値下げに応じる際に使える交換条件を5つ紹介します。
①:納期を延ばしてもらう
他の好条件の仕事依頼とバッティングしないように調整することができます。
基準価格より安く請ける代わりに、空いてる時間に進められるよう余裕をもったスケジュールを提案してみましょう。
②:実績紹介の許可をもらう
自身のサイトやSNSで仕事の実績として掲載する許可をもらいましょう。
「お客様の声」として仕事の感想文をもらえれば、あなたのサイトに箔がつきます。
信用度が高まりますので、他の次の仕事に繋げやすくなります。
③:単価を下げる代わりに大量発注でもらう
例えば簡単な「イラストカット30点」みたいな依頼で、希望としては1点あたり1000円欲しいところですが、クライアント側は800円までしか出せないという場合。
30点ではなく50点依頼してもらえれば単価は下がるものの金額的には稼ぐことができます。
少しでも多くお金が欲しい場合は有効。
④:継続して発注してもらう
③と同じ考え方で、単価を下げる代わりに○ヶ月間安定した収入となる仕事を貰う、という取引です。
仕事が安定していないフリーランスの方は安定した収入が約束されることがメリットになりますね。
⑤:制作物にクレジットを入れてもらう
多くの人目に触れるような仕事の場合、クレジットを入れてもらうだけで大きな宣伝効果となります。
値下げ分は宣伝費として受け入れることができるでしょう。
⑥:予算に合わせた仕事にしてもらう
実際に僕(@ksd_illust)がした交渉例です:
- 背景枚数を減らす(無意味なシーンの切り替えをなくし、背景イラストの制作費を抑える)
- 登場キャラクターを減らす(セリフの少ないキャラクターを削り、他のキャラクターでセリフを読ませることでキャラクターデザイン費が浮く)
この2点を飲んでもらい120,000円で請け負いました。
作業工程を減らして作業時間を削ることで予算と希望額がマッチするよう調整することもできます。
自分の基準額が明確化しているからこそできるわけです。
どうしてもこの仕事は請けたい!というふうに思えるのであれば請けても良いと思います。
要はモチベーションを保ちながら仕事が出来るかどうかが重要なんです。
値上げ交渉もできる
実際に僕(@ksd_illust)がした交渉例です:
もともとの依頼ではキャラクターがパタパタと1枚絵で動くだけのアニメーション依頼でしたが、訴求を促すためによりリッチなコンテンツにしませんか?と提案。
細かなキャラクターアニメーションが得意である旨を伝え、過去制作物も見せて納得してもらったうえで、このアニメーションを入れるには+〇万円上乗せ願いますと交渉しました。
もともとの依頼内容+追加アニメーション制作工数で時間を計算し、不足分を追加してもらえました。
損しない交渉術まとめ
- 自分が納得して働ける基準額を出す
- 基準額と依頼された仕事にかかる時間から、その仕事の適正額を割り出す
- 値下げに応じる場合はお金以外のメリットをもらう
というお話でした。損したな~と思いながら仕事を請けても、満足いくパフォーマンスはできません。
安請け合い、ダメ、絶対!
だぞ!
少しでも参考になれば幸いです。