イラストレーターの仕事

イラストの仕事の進め方!修正を減らす効率的な流れを解説します

イラスト仕事の効率よく進行するための流れ

ABOUT US

カスダタツヤ
フリーランスのイラストレーター・アニメーター・漫画家。企画から参画できるクリエイター。妻と娘と犬を幸せにするために今日もがんばるパパであり、当サイトの編集長でもある。現役バスケットプレイヤーで筋トレ熱も再燃中!あと投資話も好き。お金大好き。
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いざイラストの仕事を依頼されたとして、どのように進行していけばいいのでしょうか?

相手側が依頼慣れしていてリードしてくれるなら助かるけど、なかにはイラスト発注が初めてっていうお客さんも少なくないです。

仕事の進め方を誤ると、何度も修正を繰り返すことになったりして、あなたもお客さんも消耗して誰も得しない結果になりかねません!

そこで、これまで法人・個人問わず数多くのイラスト案件を請けてきた私カスダが、イラスト制作業務でオススメの流れを解説していきたいと思います。

  • 初めてイラスト制作を依頼されたけど、どう進行すればいいかわからない・・・
  • イラスト制作すると、いつも何回も修正依頼されてゲンナリ・・・。もっと効率よく仕事したい・・・

そんなあなたに是非参考にして頂きたいです!

 

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最初に失敗例を紹介

効率よく仕事を進める流れを紹介する前に、僕がこれまでにしてしまった失敗例を紹介しますね。

僕のイラストレーター生存戦略第6話ページ1

僕のイラストレーター生存戦略第6話ページ2

マンガ・僕のイラストレーター生存戦略 第6話より

こちらは僕の実体験をマンガにしてみたエピソードです。

この頃の僕は依頼された仕事に対して完成させた状態で一発納品してました。

依頼を請けた後、一度も依頼者に確認することなく色も着けた状態で提出していたわけです。(しかも当時は絵の具を使ったアナログ制作)

このやり方だと、スムーズに一発OKが出れば問題無くスピーディに終わらせることができますが、修正依頼が来たときは大変です。

ちょっとした修正ならまだしも、そもそも構図が違うから全部描き直して!みたいな直しだとまたイチから制作しなくてはいけません。

そして、イラスト制作において修正が無いということはほとんど無いのです。

依頼者の思ったとおりに仕上げるためには、第一稿を出した後の調整で近づけていくと考えましょう。

イラスト制作は、うまく進行していかないといつまでも終わらない修正地獄に陥ります。

漫然と請け負っていると超過酷な労働となってしまうのでご注意を!

これを踏まえたうえで効率的に進めていく流れを紹介していきます。

 

効率的にイラスト制作を進めていく流れ

冒頭にも書いたとおり、依頼者側が発注慣れしていたり、制作進行においてテンプレを持っている場合は、基本的にそちらに合わせましょう。

ここで書いていく流れは、相手が発注慣れしていなかったり、自分がリードして制作を進行していかなくてはいけない場合に参考にしてみて下さい。

 

①ヒアリング

まずはしっかり依頼内容を聞いて整理しましょう。

ここでしっかり情報を集めておかないと完成後に「あー、もっとリアルな感じにしたかったんですよねぇ~」とか言われちゃうので、諸々しっかり確認しましょう。

確認すべき事項としては

  • 制作内容(何を、どんなふうに描くのか)
  • 制作サイズ(複数サイズが必要な場合は最も大きいサイズで制作後リサイズ。比率違いも考慮)
  • イラストの用途
    (WEBメディア用なのか書籍用なのか広告なのか?その媒体のターゲット層はどこか?まで聞いておくと、イラスト制作のヒントになる)
  • 納期(期限も要チェック!)
  • 予算(安すぎると思ったら交渉しよう!)

特に制作内容に関しては不明点があればしっかり質問して聞きましょう。

とはいえ、依頼側も自分の理想をうまく伝えるのは難しいです。

ふんわりとした回答しか返ってこない場合は「こういうことですか?」「これに近いイメージですか?」とこちら側から導いてみましょう。

ヒアリング結果は共有しておこう!

直接会って打ち合わせをする場合、ヒアリングした内容に関してまとめたものを依頼者とメールで共有しておきましょう。

こうすることで、後ほど「言った、言ってない」の不毛な論争を避けることができます。

メールやチャットでヒアリングした際も、わかりやすくヒアリング内容をまとめ、改めて最後に確認することで、お互いの考えの方向性を合わせられますし、後ほど確認する時もわかりやすいです。

 

②スケジュール報告

ヒアリング内容を確認し、納期からスケジュールを考えます。以降の流れとしては

ラフ作成

下絵作成

着色(完成)

修正

納品

といった感じになるので納期から逆算してスケジュールをたてます。例えば

ラフ作成:自分(10月1日)

ラフ・フィードバック:依頼者(10月3日)

ラフ修正・確認(10月5日)


下絵作成:自分(10月12日)

下絵フィードバック:依頼者(10月14日)

下絵修正・確認(10月17日)

着色(完成):自分(10月22日)

フィードバック:依頼者(10月24日)→問題なければ完了

修正:自分(10月26日)

納品(10月28日)

のように事前にスケジュールを立てて、こういう流れで進めていきますね~と依頼者側に報告します。

こうしておくことで、事前にこのプロジェクトの全体像が見えるので依頼者側も安心できます。

自分も今後のスケジュールを整理できるので進めやすくなりますね。

スケジュール設定の落とし穴

事前にスケジュールを設定しまうと、この通りに進めなくてはいけないというプレッシャーを感じてしまうかもしれません。

でも、事前に設定し依頼者と共有しておくことで、思わぬトラブルを未然に防ぐこともできます。

以前、僕がこんな感じでスケジュールを共有したら先方から「○日~×日まで長期休暇に入ってしまうので、その間は確認できません。」と言われてしまいました。

知らずに進めていたらスケジュールが滞ってしまいますね。

 

③ラフ作成

僕の場合、まずラフ案を数パターン制作します。

ここであまり工数をかけても仕方ないので、ざっくりと見せたいものが伝わるように描いて提出します。例えば・・・

こんな感じ。こちらは個人の方のSNS用アイコンを制作したときのラフです。

ヒアリング内容を元に3案構図別に提案しています。

このようにラフでも視覚化してあげることで、イメージがわきやすくなるので、具体的にデザインを詰めていくことができるようになります。

もうちょっとここをこう、あそこはこんな感じで・・・と依頼者から理想を引き出すことができます。

これを着色も済ませた完成後にやるとなると地獄ですが、この段階であればサクサクっと修正できますね。

何度か微調整を加えることでこんな感じの構図で決定しました。

 

④下絵作成

ラフを綺麗に線画に描き起こします。

この段階でも一度確認してもらいます。

Illustratorなどのベクターデータならある程度融通ききますが、Photoshopやクリスタなどで描く場合、着色後に「やっぱり顔の角度をもう少し下向きに・・・」とか言われると修正大変じゃないですか。

線画時点であれば、まだそういった修正にも対応しやすいので、しっかり確認してもらいましょう。

 

⑤着色(完成)

下絵もOKがでたら着色して第一稿として提出します。

このとき気をつけたいのは色別にレイヤー分けしておくこと。

「もう少し髪の色を濃くして欲しい・・・」とかの要望はあるあるです。

別レイヤーに分けることで色の変更も容易に行えますね。

 

こういった各案件の制作工程は僕のポートフォリオサイトでも紹介していますのでご興味あれば是非ご覧ください!

 

後戻りしないよう進行する

といった具合で進めていくと少ない手数で確実に制作できます。

重要なのは、後戻りしないようにすること。

こちら側として嫌なのは線画を描いた後で、やっぱり構図を変えたい・・・とか、着色した後で、やっぱり顔の表情を変えたい・・・といった修正依頼です。

つまり工程を後戻りするような修正ですね。これは非常に面倒くさいし非効率!

そうならないためにも

  • スケジュールを事前に共有
  • 各工程でしっかり確認してもらう

ことが大切です。

今後の制作の流れを見せた上で、これでOKね?間違いないね?今段階なら直せるよ?としっかり確認すると後戻り修正を無くすことができます。

特にクラウドワークスランサーズといったクラウドソーシングサイトはイラストの制作案件がたくさん出ているものの、依頼者側が発注慣れしていないケースが多いです。

受注できたら、是非ここに書いた進行を参考に制作をすすめてみてくださいね!

お役に立てたら嬉しいです!