ご覧いただき、ありがとうございます。初めまして、イラストレーターの飯田麻奈と申します。
美術系専門学校を卒業後、アルバイトをしながらフリーのイラストレーターとして活動しております。
こども向け、女性向けのほんわかとしたかわいらしいイラストが得意です。また現在、読書好きの経験も活かしてライターのお仕事もしています。
学校を卒業をしてすぐの頃は、営業をしてもほとんど仕事のない状態が数年続いていました。
それでも諦めずに続けていった結果、現在はアルバイトでの収入のほか、副業でイラストのお仕事でも収入があるので、以前よりゆとりある生活を送れています。
この記事では、実際に自分がイラストの仕事を依頼されるまでにどのような営業をしてきたかについて書いています。
「学校で絵の描き方なら習ったけど、仕事ってどうやったらもらえるの?」
「営業をしてみてはいるけど、なかなかお仕事がもらえない…」
そんな方に向けての記事となります。あくまで参考としてお読みいただければ幸いです。
仕事を依頼されるようになるまでにした営業
出版社に持ち込み
専門学校在学当初から、
と思っておりました。
というのも、専門学校の講師の先生方から「なんでもできます!」といって営業する人より、得意のタッチで売り出している人の方が長い目で見ると、仕事がもらえていると教わったからです。
実際にイラストの仕事で収入を得ている先生方です。現場の意見には説得力がありました。
なので、私は卒業する前から幼児系教材を扱っている出版社に持ち込みを始めました。
ポートフォリオの内容は・・・
- 童謡をモチーフにした絵本風のイラスト
- 保育園に配る冊子の挿絵を想定したカットイラスト
- カラーだけではなく、モノクロや二色カット(黒+赤色など二色しか使っていないイラスト)
- 絵の具で描いたもの
- デジタルイラスト
など、需要がありそうと思ったものを描いて、編集さんに見ていただきました。
毎年、年賀状、暑中見舞いは欠かさずに送りました。
そんなふうに数年間持ち込みに行くも、数十社営業して、いただけたお仕事は3つほどでした。
出版社に行くための交通費、中には郵送のところもあったので送料、また、ポートフォリオを作るための印刷費、画材費…それに見合うだけの収入をイラストで稼げませんでした。
私の場合は相性が悪かったのか・・・やりかたが間違っていたのか・・・
パソコン音痴の私は、スマホで写真を撮ってそのまま投稿できるインスタを始めました。
営業ツールとしてはもちろんですが、誰にも見てもらえない絵を描くより、誰かに見てもらえると思って描いたほうが、クオリティも描く枚数も上がるよね、という自分への戒め、モチベーションアップのためです。
とにかくハッシュタグをつけて、一人でも多くの人に見てもらいたい!
絵を描く人って孤独なんです。ひたすら自室にこもって紙に向かって絵を描いている。
だんだん、自分が二次元の住人に思えてきます。
なので、画面を通してではありますが、生きている人間から「かわいい絵ですね!」なんてコメントをいただけると、天にも昇る気分なんです。
インスタから直接お仕事をいただけたことはないですが、投稿を通して、デザインフェスタなどのイベントで「ネットで見てきました!」とグッズを購入してくださる方もいらっしゃり、とても嬉しかったです。
また、ネットを通して知り合った絵画レンタル会社さんで原画が売れたのが衝撃的でした…!
出版社だけに営業していた頃には考えられないことでした。
自分の絵って誰かから必要としてもらえるんだ…
絵でお金ってもらえるんだ…
そんなふうに、自信が持てた経験でした。
ホームページ制作
作るのは当たり前かもしれませんが、アナログ人間の私はなかなか作成にまで踏み切れませんでした。
ただ、出版社の編集さんから「最近は紙のポートフォリオは置くスペースが限られているからHPがあったほうがこちらも見やすい」という現場の意見をお伺いしたり、営業しようとして相手方のHPにいくと、「HPあればそちらのURLを記入ください」と記載があったり。
ひいひい悲鳴を上げながら、HPを作りました(それでもデジタル得意の方からしたら簡単な形式のHPだと思います)。
記載内容は、簡単なプロフィールと実務経験、コンテスト入賞経験など。とにかく箔がつきそうなことは片っ端から記入しました。
また、実際に仕事で使用されたイラストと、営業用に描いたイラストは分けて掲載しています。
そちらのほうが、自分で好きで描いた画風と、実際にクライアント様から依頼されて描いた画風との違いがわかって相手にも見やすいかなと思ったからです。
人気のイラストレーターさんのHPを徘徊し、どんな書き方があるんだろうと参考にしたりもしました。
クラウドソーシング
インターネットに慣れてきた私は、クラウドソーシングサイトを活用できるまでになりました。
仕事をしてもらいたい人としたい人を結びつけるマッチングサイトです。
イラスト制作やキャラクターデザインなどイラストレーターが活躍できる単発のお仕事がたくさんあります。
以下、良かったこと・悪かったことを書きます。
良かったこと
- イラストの仕事が増え、収入が増えました。
- 直接の取引より仲介業者がいることによって、確実に報酬を受け取れます。
- クライアント様にタッチの参考としてHPを紹介することで、自分の色々なタッチを見ていただき、仕事を受注することができます。
- インターネット上のやりとりなので、受注→作業開始→納品→報酬を受け取るまでのやりとりがスムーズで、期間も短いです。打ち合わせのため出向くということもほとんどの案件でないため、交通費などもかかりません。
- 一つのジャンルの会社だけでなく、様々なジャンルの会社が求人を出しているので、刺激的です。いろんな仕事を体験できます。
- イラストだけでなく、以前から好きだった「文章を書く」といった仕事もできるようになりました。
悪かったこと
- 報酬が安いです。まだまだ駆け出しだから…!と頑張っています。
- その上、仲介料が取られます。
- 中には怪しい発注者もいて、相手の顔が見えない分自衛することが大切です。
- 出版社やイラストを発注する仕事に慣れている人達に比べると、イラストレーターとのやりとりに不慣れな方もいらっしゃるので、打ち合わせの段階で双方に意識のズレがないか細かくやりとりをし合うのが大切です。
徐々にお仕事が増えてきました
いろいろ書きましたが、クラウドソーシングに登録してから一気にお仕事の量が増えて、今まで自分がやってきたことが無駄ではなかったと感じられました。
営業用に描いたイラストや、出版社からいただけた数少ないお仕事も実績として紹介ができたりと、やっと報われるようになったな、と。
アルバイトしながら営業に時間とお金をかけていた時は、食費を削ったり洋服代、化粧品代を削ったり、遊びに誘われてもお金がなくて泣く泣く断ったり辛い日々を送っていました。
今では、やっとイラストを「副業」と呼べるぐらい収入が増え、交際費もケチケチしなくていいようになりました。
まだまだアルバイトをしているほうが収入も安定していて、時給換算してもイラストの収入は少ないですが、数年後までにはイラストの収入だけで生活ができるようになりたいと日々精進しております。