厚塗りイラストって良いですよね。
いかにも”絵”って感じで(?)僕は大好きです。
でも、それ故にデジタルで厚塗りを表現するのってなかなか難しかったりします。
そんなあなたにナイスな書籍を紹介したいと思います。
厚塗りメイキングつき本:Digital Painting Techniquesシリーズ
まずはこちら。外国のアーティストがそれぞれの描写技法をレクチャーしてくれる本です。
主にphotoshopを使ってる解説が多いです。でも使用アプリ関係なく厚塗りの描き方が学べます。
シリーズ化されていて現在3まで出てる模様。
ってか日本語版あったのか。。僕は結構前に英語版で買いました。。
まあ画像大多めなので英語でもなんとなくわかるけど。
例えば女性の唇にフィーチャーして詳しく解説してくれたり
この人はシルエットから描いていく方法を紹介しています。
なるほど!こういう描きかたがあるのか!と目からウロコですね。
画像を多く使ってメイキングの流れを見せてくれます。
↓これは表紙絵のメイキング
描き始める前のイメージの膨らませ方も勉強になります。ラフ画像から制作工程が学べます。
主に人物・ロボット・モンスター(クリーチャー)・背景のリアル系厚塗りのチュートリアルが掲載されていて、他にも写真を使って描写するマッドペイントのtipsもあります。
パラパラっと捲った様子を動画にしたのでご確認ください。
最後にキョトンとした我が家の愛犬がでてきます。
厚塗りメイキングつき本:ペインタボン!
2002年発売の本なので少し古いですが、メチャクチャオススメなので紹介します!
作者は寺田克也
寺田 克也(てらだ かつや、男性、1963年12月7日 – )は、岡山県玉野市出身のイラストレーター、漫画家である。通称、ラクガキング。
キャラクターデザインは、ゲームやアニメから実写映画まで多くの分野で行っており、海外の作品にも参加している。
wikiより
イラストレーター、漫画家、キャラクターデザイナーとしてもご活躍の寺田 克也です。
バーチャファイターや鉄拳のキャラデザもされてたんですよ。
そんな寺田 克也はcorelのpainterというアプリで絵を描きます。(最近はipadとかで描いてるらしいけど)
その描写の様子を細かくまとめたのが今回紹介したいペインタボンなんです。
と思った方もご安心ください!
この本はペインターのHOW To本ではなく、あくまでも寺田 克也の絵の描き方を指南した内容となってます。
そして、寺田氏の描写力は決して何年経っても色あせることなく現代でも通用する厚塗り術であることをお約束します。
寺田氏はかなり早い段階で描画にデジタルを取り入れていてそのスキルは相当高く、鳥山明やナイキの社長が見学に来るほどだそうです。wikiによると。
それでは、このペインタボンに掲載されているそんな描画風景をちらりとご紹介します。
厚塗りメインキング
こんな感じです。描き込んでる部分をコマ撮りで掲載していますので動画のように描いてる手順がわかる。
編集者との対話形式で文章が描いてありますが、技術的なことよりももっと根幹の”絵を描くこと”についてよく語っています。以下抜粋。
筋肉のつき方とか、骨のつながりとか、本で見てわかったと思って描いてみても最初はやっぱりうまくいかないんですよね。中学とか高校の時の自分の絵を見ると「なんか~、え~、うそ~ん?」みたいな絵多いですよ。そこから今に至るまでの間に何があって描けるようになったのかというと・・・(以下略)
右側のページでは寺田氏が中高生の頃参考にしていたという本が紹介されてます。ちなみにこれですね。
僕も持ってますが骨や筋肉の関係が細かく解説された良書です。人物を描く方にはオススメです。
別作品のメイキング。下書きから細かく掲載されてます。(下書き中の落書きも描かれてたり。さすがラクガキング!)
この下書きが・・・
色を塗られて・・・
あーして、こうして
こうなると。一連の流れが確認できちゃいます。
7作品分のメイキングが公開されていて、その合間には
こんな感じの顔がどんどん変化していくラクガキ遊びも掲載されてます。ラクガキとは言えないクオリティで次々と変化していく顔。面白い。
他にも寺田克也が子供の頃描いた絵なども収録されてます。
そして更に
なんと寺田克也×大友克洋の夢の対談も書かれてるんです!!
大友先生はAKIRAの大友先生ですよ!
おふたりの漫画化人生や絵について、アニメーションについての超絶貴重な会話が収録されてるので必見です。
AKIRAのビル倒壊話とか。。すごいなぁ。
ではペラペラっと捲ってみた感じをどうぞ。
またまた本がボロボロなのはそれだけ愛読しているということで・・・。
寺田克也の本
ここまでの紹介で寺田克也に興味を持った方にオススメしたい本を紹介します。
圧倒的な巧さの画集。デジタルで描かれた絵だけでなく、ペン画やデッサン画も掲載されています。(エロい絵もちょっとはいってます)
こんなふうに箱に入ってて良い感じです。
そんな寺田克也が描いた漫画がこちら
全編フルカラーで迫力のある漫画です。ただ、正直漫画として面白いかは個人的に微妙なところ。
どちらかというと画集として絵を楽しむ感じですかね。
寺田克也のインタビュー本(とはいえドローイングイラストも結構載ってる)。
イラストレーター業界の実情なんかも語られているので、これからイラストレーターを目指す人には是非読んで欲しい一冊。
厚塗りの巨匠といえば
そんな寺田克也も影響を受けた厚塗りの巨匠といえばフランク・フラゼッタ!
残念ながら2010年に亡くなってしまったのですが僕も大ファンでした。
厚塗り!筋肉!重厚!といえばこの人です。
ペインタボンで塗り方を学んだら、是非参考書としてフランク・フラゼッタの画集をご覧下さい!
オススメしたいのはこの2冊。
厚塗りイラストを描きたい人には物凄く参考になるかと思います。
ICONの中身はこんな感じ。
LEGACYはこんな感じです。
格好良いファンジーイラストが多数収録されてます。本の厚みはこれくらい。
写真だと伝わりづらいですが、厚塗りのざくっとしたタッチも鮮明に確認できます。(基本油絵です)
デジタルで厚塗りイラストを学ぶのに最適なメイキング本と作品集を紹介まとめ
いかがでしょうか?
厚塗りってどうやって描いていくんだろう?とお悩みの方は是非Digital Painting Techniquesシリーズとペインタボンを!
そして、格好良い厚塗り絵を見たいのであればフランクフラゼッタの画集を見てみてください。