こんにちは、または初めまして。筆者のフリーランスデザイナー兼イラストレーター、Akane(@hive_aka_en)です!
過去数年間のあいだに、タブレット型ノートパソコンなど、デジタル機器の小型・軽量化が進んだことから、仕事用のオフィスだけでなく外出先の様々な場所で仕事をする人が増えてきました。
ご存知の方も多いと思いますが、このような新しい働き方は一般的に「ノマド」と呼ばれています。
ノマドとして仕事をする人はリモートワーカーやフリーランサーが多く、ネット環境とパソコンがあれば完結する業務に就いている人がほとんどです。
かくいう私も、普段このノマド・スタイルで仕事をしていて、その日の予定や仕事内容、もしくは気分に合わせて仕事場所を選べるこの働き方をとても気に入っています!
しかし周りを見渡すと、私のようにデザイン・イラスト制作業務に就いているノマドはごく少数派です。
作業にあたり、iMacなどデスクトップ型のハイスペックマシンが必要になる方や、イラスト制作に必要な道具が多くて持ち運べない、という方が多いためかな〜と想像するのですが… それって少しもったいないです!
イラストの制作方法や仕事道具を最適化すれば、外出先のみで仕事をこなすことは十分に可能です。
自分に適した仕事環境を選んで作業できれば、仕事の効率や生産性に好影響を及ぼすことは間違いありません。
より多くのイラストレーターさん、また趣味で絵を描いている人にも、この新世代のイラスト制作方法を知ってほしい!ということで、今回は現役ノマドワーカーの私が、ノマド・スタイルがもたらすメリットやノマド向けのイラスト制作道具・作業に適した場所などをご紹介します。
ノマドのメリットとは?
イラストレーターにとって重要な創作力を生み出す一つのカギは、自分にとってアイデアが浮かびやすい環境に身を置くことです。
そんな環境を自分で好きに選択できるノマド・スタイルは、イラストレーターにとって理想的な働き方の一つといえるでしょう!
色々な場所で働けるため気分転換になる
独創的なアイデアを生み出しモチベーションを保つうえで、適度な気分転換はかかせませんよね。
そんな時は作業場所を変えてみると、周囲の空気や音、匂いなどの雰囲気が変わり、自然と気分がリセットされます。
移動するたびに、新鮮な心持ちで仕事に望むことができるのです。
私の場合、集中力が続くうちは一ヶ所でずっと作業し、ランチや小休憩のタイミングで移動するようにしているのですが、これにより最終的に作業効率・集中力ともに総合的に持続していると感じています!
様々な人とコミュニケーションがとれる
毎日同じ場所で仕事をしていると周囲の人も毎日同じになりがちですが、場所を変えることによって色々な人と交流できます。
カフェの定員さんと雑談したり、コワーキングスペースで席が隣になった人とお互いの仕事について話したり。自分の業務と無関係な人と話すのは、休憩中の良い気晴らしになります!
特に孤独の虫になりがちなフリーランサーにとって、色々な人と話せるのはメリットです。
日常が一辺倒にならない
仕事に対するモチベーションが下がってしまう一因に、日常の一辺倒さが挙げられると思いますが、ノマド・スタイルはそんな一辺倒生活とは縁がない生活を送れます。
今日の仕事はいつも使うコワーキングスペースの別のフロアで、明日は近所に新しくオープンしたカフェで、ランチはその日の仕事場の近所で…などなど、毎日を違った日常として、自分で好きにカスタマイズできます。
マンネリ生活を変えたい人にとって、ノマド・スタイルは良い起爆剤となるでしょう。
ノマドに向いている人とは?
ノマドは全てのイラストレーターにとって可能!とは限りません。
ノマドとして働くには、イラストの制作方法、環境を適切化することが大切です。
例えば下記のような方は、ノマドに向いているといえます。
デジタルベースで制作する人
ペンタブレットやタッチパネル式のノートパソコンを主な機材とし、イラスト制作のゼロから終わりまでを全てデジタル上で完遂できる方であれば、特に働く場所をいとわないため、ノマドを始めやすいです。
また、ほとんどのコワーキングスペースでスキャナーやプリンターなどのパソコン周辺機器が使用できるため、アナログの絵をデジタルで仕上げる場合や、下書きのみを手描きで行う場合も、外出先のコワーキングスペースで対応できます。
クライアントとオンラインのみでやりとりする人
クライアントとの打ち合わせはスカイプなどのビデオ通話、もしくはチャットツールやメールのみという方は、一定の場所に縛られることなく作業が可能です。
今や完全リモートでの作業は珍しいことではありません。
打ち合せのためだけにクライアントの元へ出向かなければならない場合は、ビデオ通話での打ち合わせに切り替えられないか相談してみても良いでしょう。
周りの目が気にならない人(重要!)
コワーキングスペースで個室を借りない限りは、あらゆる人たちが利用する公共の場の一部を利用して仕事することになります。
そのため、作業中に周囲の雑音や人の存在感が気になる、イラストを描いているところを見られるのが恥ずかしい…!というシャイな方には少し不向きかもしれません。
多くのノマドワーカーはイヤホンで音楽を聞きながら作業していて、雑音が多い中でも集中力を保っています。
ノマド作業に適した機材をそろえよう
ノマドの基本は、作業に必要となる機材を可能な限り減らす、もしくは小型化し、できるものは完璧にデジタル化してしまうことです!
ペンタブレット
マウス派の方には必要ありませんが、ノマドする際は持ち運べるサイズのペンタブレットが必要になります。
Wacomの小さい入門用タブレットはお値打ち価格なため、繊細な筆圧感知をそこまで必要としない人にオススメです。
もしお財布が許せば、携帯性抜群の最新iPad+ Apple Pencilを購入しましょう!
今ペンタブ買うならワコムの「One by Wacom」がシンプルで安くて良い感じ!
画材
PhotoshopやPainterなど、デジタルペイントソフトのみでの作業であれば荷物いらずです!
もしアナログ画材を必要とする場合は、その作業は自宅で行って、デジタル作業のみを外出先で行うと良いです。
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資料
Pinterest、Pixiv、ストックフォトなど、いまやオンラインで無料検索できる資料は数えきれないほどあり、これを利用しない手はありません!
必要な時に必要な資料がすぐ見つかるように、カテゴリー分けやタグ付けを駆使して、自分に最適化されたデジタル資料を作ってみましょう。
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ノマド作業に適した場所を選ぼう
外出先で使用できる作業場所は、それぞれ環境・設備に違いがあります。
これらの違いを把握しておき、状況に応じて適切に使い分けることが、ノマドワークを快適にするコツの一つです!
コワーキングスペース
都市部を中心に増え続けているコワーキングスペースは、環境・設備の双方において優れています。
作業場所に困ったら行くべき、ノマドワーカーの強い味方です。
安定したネット環境はもちろんのこと、作業用の設備も最上級です。
スキャナー・プリンターなどの周辺機器、快適な作業スペース、ビデオ通話用の個室、グループ用の会議室、併設のカフェがある場所もあります。
その分、使用費はかかりますが、安定した環境で働きたい場合は一番に検討すべき場所です。
図書館
どの街にでもある公共図書館。無料で使用でき、静かな環境のため作業に集中しやすい点が魅力です。
アート関連の専門書を取りそろえている図書館であれば、手にとって資料を探すこともできます。
WiFiの設置状況は場所によりけりなので、作業上で必要であれば事前に確認するようにしましょう。
カフェ
程よい周囲の雑音とコーヒーを片手にマイペースに作業したいなら、断然カフェがオススメです!
個人経営カフェの場合、店内の雰囲気はそれぞれ異なるため、自分にしっくり合う環境のカフェを見つけてみましょう。
ただし、カフェが忙しい時間帯に長く居座ることはお店の迷惑にもなりうるので、周囲の状況を見ながら作業するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?一箇所に縛られない新しい働きかたには、従来のオフィスベース環境では受容することのなかったメリットがたくさんあります。
そして、ノマドの自由度の高さは仕事と私生活のバランスを自分でコントロールする助けともなり、結果として仕事に対するモチベーション、生産性をより保つことができるでしょう。
毎日同じ場所で仕事することに飽きたな〜…という方は、今回の記事を参考に、ぜひ一度ノマド・スタイルの働き方を試してみてください!