イラストレーターの稼ぎ方

フリーランス・副業の会計ソフトの選び方|イラストレーターは3社のどれを選ぶ?

フリーランス・副業の。会計ソフト、どれを選ぶ?
この記事は約20分で読めます。

※本ページはプロモーションが含まれています

確定申告のことを調べていると、会計ソフトの名前が次々に出てきます。そこで手が止まっていませんか。

  • 「freee、弥生、マネーフォワード…名前が多すぎて、違いがわからない」
  • 「副業で年に数十件の入金しかない。そもそも有料のソフトは要るのかな」
  • 「無料と書いてあるけれど、どこまでが無料なのかが読み取れない」

先に結論をお伝えします。会計ソフトは「どれが人気か」ではなく、「自分の申告に必要な機能が、どのプランに入っているか」で選びます。決め手になるのは、青色か白色か、そしてインボイス登録をしているかの2点です。

この記事では、freee会計・やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン・マネーフォワード クラウド確定申告の3社について、料金と機能を2026年10月12日に各社の公式ページで確認し、状況別の選び方にまとめました。合うソフトは状況で変わるので、順位はつけていません。

※料金・機能は2026年10月12日時点の各社公式ページの表記です(金額は原則として税抜。アプリ内購入の料金だけ税込)。キャンペーンや料金は変わることがあるので、申し込む前に公式ページで確認してください。税の制度の説明は同日時点の法令・公式情報にもとづく一般的な解説で、個別の扱いの最終的な判断は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。

スポンサードリンク



  1. 結論|フリーランス・副業の会計ソフトは状況で選ぶ(早見表)
  2. そもそも会計ソフトは必要?要らない人・あったほうがいい人
    1. 有料のソフトがなくても足りる人
    2. 会計ソフトがあったほうがいい人
  3. 個人事業主・副業の人が、選ぶ前に決める4つのこと
    1. ① 所得の区分と、青色申告か白色申告か
    2. ② インボイス登録をしているか
    3. ③ スマホ中心か、パソコンも使うか
    4. ④ 請求書も同じ所で作るか
  4. freee・弥生・マネーフォワードの比較表(2026年10月12日確認)
  5. 状況別の選び方
    1. 副業(雑所得)・白色申告の人
    2. 青色申告で65万円控除を目指す人(専業・副業)
    3. インボイス登録をしている人
    4. スマホ中心でやりたい人・簿記の言葉が苦手な人
    5. あとで税理士に頼むかもしれない人
  6. 候補が決まったら確認する各社の注意点
    1. freee会計
    2. やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン
    3. マネーフォワード クラウド確定申告
  7. イラストレーターが記帳で気をつける3つのこと
    1. ① 源泉徴収された入金は、振込額をそのまま売上にしない
    2. ② プラットフォームの売上は、手数料を引く前の金額で入れる
    3. ③ 事業用の口座とカードを分ける
  8. 始める時期と、乗り換えるときの注意
    1. 年の途中から始めてもよい
    2. 無料の期間の使い方
    3. 乗り換えるとき・やめるときは、帳簿と書類を手元に残す
  9. よくある質問
    1. Q1. 無料のままで、確定申告まで終えられますか?
    2. Q2. 会計ソフトの利用料は経費になりますか?
    3. Q3. MacやiPadでも使えますか?
    4. Q4. 白色申告なら、帳簿をつけなくてもいいですか?
    5. Q5. 途中でプランを変えられますか?
  10. まとめ

結論|フリーランス・副業の会計ソフトは状況で選ぶ(早見表)

会計ソフト選びの分かれ道の図。所得の区分・申告の種類・インボイス登録の順にたどると見るポイントが決まる。副業(雑所得)で登録なしの人は無料の範囲で足りるか、事業所得で白色申告の人は無料プランで申告書まで出せるか、青色申告で65万円控除を取りたい人は複式簿記とe-Taxに対応した最安プラン(消費税申告が不要なら3社とも年10,800円〜11,800円・税抜)、インボイス登録をしている人は消費税申告に対応するプランかどうかを見る。

当てはまる行が複数ある人は、次の順に絞ります。①所得の区分と、青色か白色かを確認する → ②消費税申告もソフトで行うなら、対応するプランに絞る → ③そのうえで、端末や請求書の機能を比べる。

あなたの状況 見るポイント 合いやすい選択肢
副業(雑所得)で、入金も経費も少ない 有料ソフトが要るかどうか。無料の範囲で申告書まで作れるか 自分で集計できて消費税申告も不要なら、国税庁の確定申告書等作成コーナー+表計算。雑所得だけなら無料で申告書を作れるソフトもある
白色申告(事業所得) 帳簿づけは必要。無料で申告書の出力までできるか やよいの白色申告 オンラインのフリープラン(期限なしで0円)
青色申告で65万円控除を目指す 複式簿記の帳簿とe-Taxに対応しているか 消費税申告の機能が不要な場合は、3社とも最安プランで対応。年払いで年10,800円〜11,800円
インボイス登録をしている 消費税申告がどのプランから使えるか やよい(全プラン対応)/freeeはスタンダード以上/マネーフォワードはパーソナル以上(年15,360円。2026年12月1日からは年22,560円)
スマホ中心でやりたい 所得税の申告書の作成・提出までスマホでできるか freee会計、マネーフォワード クラウド確定申告(やよいは申告書の作成がパソコン)。消費税申告は別に確認
請求書も同じ所で作りたい 請求書の作成が料金に含まれるか freee会計、マネーフォワード クラウド(やよいはMisocaと連携)

料金の細かい比較は3社の比較表にまとめました。

そもそも会計ソフトは必要?要らない人・あったほうがいい人

確定申告は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば無料で最後までできます。作成コーナーでは申告書のほか、青色申告決算書・収支内訳書、消費税の申告書も作れます。会計ソフトがなくても申告はできる、というのが出発点です。

有料のソフトがなくても足りる人

次のすべてに当てはまる人です。

  • 副業の収入が雑所得で、入金も経費も年に数十件まで
  • 売上と経費を、表計算ソフトなどで自分で記録・集計できる
  • インボイス登録をしていない(消費税の申告が不要)

雑所得の場合は、収入と必要経費を集計して、申告書の該当欄に入力します。作成コーナーは、集計済みの金額を入力して申告書や決算書を作る場所です。日々の取引の記録は自分で用意します。請求書の控えと入金・支払いの記録は、ソフトを使わない場合も残してください。

申告が必要かどうかの基準(副業の「20万円」など)は、次の記事で整理しています。

会計ソフトがあったほうがいい人

  1. 青色申告で65万円の控除を受けたい人。複式簿記での記帳が要件です。国税庁の案内も「会計ソフトを利用することで、日々の仕訳を簡単に行うことができ、入力した仕訳は他の帳簿へ自動的に転記・集計され」ると説明しています(国税庁「令和9年分から青色申告特別控除はどう変わる?」)。
  2. 入金の入り口が多い人。銀行振込、スキルマーケット、販売サイト、海外のサービス。明細を1件ずつ手で写すと、抜けと二重計上が起きやすくなります。
  3. インボイス登録をしていて、消費税の申告がある人。取引ごとに税率や区分を記録しておく必要があります。

税金と保険料が1年のどこで、どのくらいかかるのかは、こちらの記事にまとめています。

個人事業主・副業の人が、選ぶ前に決める4つのこと

① 所得の区分と、青色申告か白色申告か

副業の人は、まず事業所得か雑所得かを確認します。副業の収入は「雑所得」になることがあり、その場合は青色申告を使えません。事業所得か雑所得かは、取引を帳簿に記録して保存しているかなどをもとに実態で判断されます(国税庁 所得税基本通達35-2の解説)。

事業所得の人は、青色か白色かを決めます。青色申告には特別控除があります。控除額は、その金額だけ税金が戻るという意味ではなく、税額を計算するときに所得から差し引く金額です。

  • 令和8年分まで…複式簿記で記帳し、決算書を付けて期限内に申告すると55万円、さらにe-Taxで申告すると65万円です(e-Taxの代わりに、優良な電子帳簿の保存と届出の要件を満たす方法もあります)。どちらにも当てはまらない青色申告者は10万円です(国税庁 No.2072)。
  • 令和9年分以後…「複式簿記+e-Tax」で65万円、さらに優良な電子帳簿の要件を満たすと最大75万円になります。令和9年分以後の65万円控除は、e-Taxでの提出が要件です(国税庁の案内)。

65万円の控除を受けたい人は、e-Taxで送れるソフトかどうかを確認します。今回確認した3社は、どのプランでもe-Taxに対応していました。

なお、白色でも帳簿は必要です。事業所得のある人は、白色申告でも記帳と帳簿・書類の保存が義務になっています。保存期間は帳簿が7年、請求書・領収書などが5年です(国税庁 No.2080)。

青色申告には事前の申請が必要です。期限と書き方は、開業届とあわせて次の記事で説明しています。

② インボイス登録をしているか

消費税は、2年前(基準期間)の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として納税が免除されます。ただし、インボイス発行事業者の登録を受けている人は、売上が1,000万円以下でも免除されません(国税庁 No.6501)。登録した人は、所得税とは別に消費税の確定申告が必要で、申告と納付の期限は翌年3月31日です(国税庁 No.6601)。

納める額を軽くする2割特例(個人事業者は令和8年分の申告まで)や3割特例(令和9年分・令和10年分)を使える場合も、消費税の申告そのものは必要です(国税庁 2割特例の概要、令和8年度税制改正特集)。どちらの特例も適用要件があります。

会計ソフトには、消費税申告の機能がいちばん安いプランに入っていないものがあります。消費税申告まで会計ソフトの中で済ませたい人は、対応するプランの金額で比べてください。国税庁の作成コーナーを併用する方法もありますが、必要な集計と転記を自分で行う手間がかかります。

③ スマホ中心か、パソコンも使うか

3社ともスマホアプリがあり、日々の入力やレシートの撮影はどのアプリでもできます。差が出るのは、確定申告書の作成と提出までスマホで終えられるかです。

④ 請求書も同じ所で作るか

会計ソフトで請求書を作ると、請求した金額が売上の記録につながります。請求書だけ別のサービスで作り、連携させる方法もあります。請求書の書き方は次の記事をどうぞ。

freee・弥生・マネーフォワードの比較表(2026年10月12日確認)

4つの製品を、同じ項目で並べました。金額は原則として税抜で、各社の公式ページの表記です(アプリ内購入の料金だけ税込で書いています)。

3社の料金の要点(年払い・税抜・2026年10月12日確認)。いちばん安いプランは、freee会計のスターターが年11,760円、やよいの青色申告 オンライン(青色に対応・白色申告も可)のセルフプランが年11,800円(初年度0円のキャンペーン中)、やよいの白色申告 オンラインのフリープランが0円、マネーフォワード クラウド確定申告のパーソナルミニが年10,800円。消費税申告ができるいちばん安いプランは、freee会計がスタンダードの年23,760円、やよいは青色・白色とも全プランで対応、マネーフォワードはパーソナルの年15,360円(2026年12月1日から年22,560円)。
比べる点 freee会計 やよいの青色申告 オンライン やよいの白色申告 オンライン マネーフォワード クラウド確定申告
いちばん安いプラン(年払い) スターター
年11,760円
(月払いは月1,780円)
セルフプラン
年11,800円
(初年度0円のキャンペーン中)
フリープラン
0円
(期限なし)
パーソナルミニ
年10,800円
(月払いは月1,280円)
対応する申告 青色・白色 青色(白色申告も可) 白色 青色・白色
消費税申告 スタンダード以上
(年23,760円・月払い月2,980円)
全プランで対応 全プランで対応
(フリープランを含む)
パーソナル以上
(年15,360円・月払い月1,680円。2026年12月1日からは年22,560円・月2,880円)
e-Tax 全プラン 全プラン 全プラン 全プラン
無料で使える範囲 30日間のお試し。確定申告書類は入力まで(出力は有料プラン) 初年度0円のキャンペーン(2027年3月15日の申込分まで。決済方法の登録が必要。1事業者1回)。ほかに最大2か月の無料体験プラン(決算・申告機能は使えない) フリープランは全機能が期限なしで無料 1か月のトライアル。事業所得の申告書の出力・提出は有料プラン。未契約の状態でも年50件まで仕訳を登録できる
スマホアプリ 所得税の確定申告は提出までアプリで可(一部の編集はWeb版)。消費税申告は、簡易課税・2割特例向けの機能にスマホ操作の案内がある一方、プラン別の機能表ではアプリが対象外の表示。契約前に公式で要確認 取引の入力とレシート撮影。申告書の作成はパソコン(Windows/Mac)。e-Taxにはマイナンバーカードとスマホが必要 取引の入力とレシート撮影。申告書の作成はパソコン(Windows/Mac)。e-Taxにはマイナンバーカードとスマホが必要 アプリから電子申告まで可(マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホが必要)。消費税申告書はWeb版で作成し、アプリから電子申告できる
レシートなどの取り込み スターターは月5枚まで。スタンダード以上は月10GBまで プランによる差はない(上限は公式で要確認) プランによる差はない(上限は公式で要確認) パーソナルミニは月15件まで。パーソナルは月30件まで無料で、超えた分は1件20円(12月1日からは制限なし)
サポート 全プランでチャット・メール。電話はプレミアム以上 セルフはWebのFAQのみ。ベーシック以上で操作の質問(電話・チャット・メールなど) フリーはWebのFAQのみ。ベーシック以上で操作の質問 全プランでメール・チャット。電話はパーソナルプラスのみ
口座・カードの連携 全プラン。公式の表記は「1,000以上の対応口座・サービス」。銀行口座の同期は20口座まで 全プラン。公式の表記は「2,500以上」 全プラン。公式の表記は「2,500以上」 全プラン。公式の表記は「2,300以上のサービス」
請求書 全プランで見積書・請求書を作成できる 別サービスのMisoca(月10通まで無料)と連携 別サービスのMisoca(月10通まで無料)と連携 請求書など12のサービスが基本料金に含まれる
料金の注意点 スマホアプリの中で購入すると別の料金(税込でスターター年12,800円) 2年目からは通常料金 3年間ログインがないと使えなくなる 2026年12月1日に料金改定(パーソナルミニの年払いは据え置き)

※各社公式ページの表記です(2026年10月12日確認。出典は記事の末尾)。連携先の数は各社の数え方によるものなので、自分が使っている銀行・カード・決済サービスが対象かどうかを、各社の対応一覧で確認してください。

表から読み取れることは3つです。

  1. 消費税申告が要らない青色申告なら、最安プランの通常の年額は近い水準です(年10,800円〜11,800円)。取り込みの枚数・サポート・対応する端末が希望に合うかを確かめてから、入力画面を試します。
  2. 消費税申告まで行う人は、見る金額が変わります。対応するプランは、やよいの青色が年11,800円、マネーフォワードが年15,360円(2026年12月1日からは年22,560円)、freeeが年23,760円です。改定後は、マネーフォワードとfreeeの差は年1,200円になります。
  3. 「無料」の意味が製品ごとに違います。期限なしで申告書まで作れるのは、やよいの白色申告 オンラインのフリープランでした。freeeとマネーフォワードのお試しでは、事業所得の申告書を出力できません。

各社とも無料で試せます。

状況別の選び方

副業(雑所得)・白色申告の人

まず、お金をかけずに済む方法から確かめます。

  1. 雑所得の人…入金と経費の件数が少なく、自分で記録・集計でき、消費税申告も不要なら、国税庁の作成コーナーと表計算ソフトで対応する方法があります。マネーフォワード クラウド確定申告のアプリは、未契約の状態でも雑所得や控除だけを申告する場合は「確定申告書」の機能を使えると公式ヘルプに書かれています(仕訳の登録は年50件まで)。
  2. 白色申告(事業所得)の人…やよいの白色申告 オンラインのフリープランは、収支内訳書と確定申告書の作成、e-Taxまで期限なしで無料です。
  3. 来年から青色にしたい人…freeeとマネーフォワードは同じソフトで青色・白色の両方に対応しています。やよいは製品が分かれていますが、白色のデータは「やよいの青色申告 オンライン」に引き継げると案内されています(契約の切り替えにかかる費用と手続きは、プランによって異なります)。

なお、スマホで明細を仕分けて申告まで行うアプリにはタックスナップもあります。公式サイトによると、無料プランのほか、カンタンプランが年払いで月980円、安心プランが年29,800円(いずれも税抜)で、「控除のみ・雑所得の方は無料で申告できます」と案内されています(2026年10月12日確認)。

青色申告で65万円控除を目指す人(専業・副業)

専業の人も、副業を事業所得として青色申告する人も、見る所は同じです。消費税申告の機能が要らなければ、3社ともいちばん安いプランで対応しています。通常の年額の差は1,000円ほどなので、次の2点を確かめてから、無料の期間に入力画面を触って決めます。

  • レシートの取り込み枚数…freeeのスターターは月5枚まで、マネーフォワードのパーソナルミニは月15件まで。画材や資料を現金で買うことが多い人は、上限に当たるかを確かめます。
  • サポート…やよいのセルフプランはWebのFAQのみ、freeeとマネーフォワードは最安プランからチャット・メールで質問できます。

インボイス登録をしている人

消費税申告まで会計ソフトの中で済ませるなら、所得税の申告区分に合う製品の中で、消費税申告ができるプランの年額を比べます。

青色申告の場合

  • やよいの青色申告 オンライン(セルフプラン)…年11,800円(初年度0円のキャンペーン中)
  • マネーフォワード クラウド確定申告(パーソナル)…年15,360円(2026年12月1日からは年22,560円)
  • freee会計(スタンダード)…年23,760円

白色申告の場合

  • やよいの白色申告 オンライン(フリープラン)…0円
  • マネーフォワードとfreeeは、青色の場合と同じプラン・同じ金額

金額だけで決めず、使う機能と、作業する端末を合わせて選んでください。やよいは申告書の作成にパソコンが必要です。マネーフォワードは、消費税申告書をWeb版で作り、アプリから電子申告します。freeeは、簡易課税・2割特例向けの機能にスマホ操作の案内がある一方、プラン別の機能表ではアプリが対象外の表示です。対象の年分・課税方式・端末で使えるかを、契約前に公式で確認してください。

スマホ中心でやりたい人・簿記の言葉が苦手な人

所得税の確定申告をスマホで作成・提出したい人には、公式に対応を案内しているfreee会計とマネーフォワード クラウド確定申告が候補になります。どちらも、マイナンバーカードと、その読み取りに対応したスマホが必要です。消費税申告も必要な人は、別に確認が必要です。マネーフォワードは申告書の作成がWeb版で、アプリでできるのは電子申告です。freeeは公式の案内が分かれているので、自分の年分・課税方式・端末で使えるかを契約前に確認してください。

簿記の言葉が苦手な人は、無料の期間に入金と経費を数件ずつ入力してみると、早く判断できます。

あとで税理士に頼むかもしれない人

税理士が対応しているソフトは事務所ごとに違います。頼みたい税理士が決まっている場合は、先に「どのソフトなら見てもらえるか」を聞いてください。freeeは税理士の招待方法をヘルプで、弥生は会計事務所とのデータ共有を機能ページで案内しています。マネーフォワードの個人向けプランでの共有方法は、公式で要確認です。

候補が決まったら確認する各社の注意点

比較表に入りきらなかった制限と、やめたあとの扱いをまとめます。

freee会計

  • 最安プラン(スターター)の制限…消費税申告は非対応。レシートなどの取り込みは月5枚まで。
  • お試しが終わったあと…30日が過ぎると「プラン未契約」に切り替わり、取引データの閲覧・編集、確定申告書類の作成、口座の同期、帳簿の出力ができなくなります(取り込み済みのデータは保存されます)。
  • 買う場所…アプリの中で購入すると、Webとは別の料金(税込)になります。

まずは無料でお試し【freee会計】

実際の画面は、当サイト運営者が使ったときの記事で紹介しています(2019年の記事なので、料金は上の表を見てください)。

やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン

  • プランの違いはサポートだけ…公式の説明は「機能はすべて同じ」です。操作を質問できるベーシックは、青色が年22,800円、白色が年11,500円です。
  • キャンペーンの条件…初年度0円は1事業者につき1回です。白色で初年度無償キャンペーンを使った人や、一度解約した人などは対象外です。
  • 申告書を作る端末…Web版はスマホやタブレットでは使えません。アプリでできるのは取引の入力とレシートの取り込みです。
  • 解約したあと…解約後はデータの参照を含めて使えなくなり、再契約してもデータを引き継げないと案内されています。白色は、有償プランからフリープランへ変更することもできます。

やよいの青色申告オンライン / やよいの白色申告オンライン

請求書は、同じ弥生のMisocaで作って連携させます。Misocaの使い方はこちらの記事で紹介しています。

マネーフォワード クラウド確定申告

  • 最安プラン(パーソナルミニ)の制限…消費税申告は非対応。レシートの読み取りは月15件までです。
  • 2026年12月1日の料金改定…パーソナルミニは年払い10,800円のまま、月払いが1,280円から1,680円に。パーソナルは年払いが15,360円から22,560円、月払いが1,680円から2,880円に。パーソナルプラスは年35,760円から38,160円になります。契約中の人は、12月1日以後の更新から新しい料金です。
  • 未契約になったあと…仕訳帳や総勘定元帳の閲覧とPDF出力はできると案内されています。

初めての確定申告に!【マネーフォワード クラウド】

イラストレーターが記帳で気をつける3つのこと

複数のサービスからの入金や、源泉徴収された報酬がある人は、次の3点を確認してください。

① 源泉徴収された入金は、振込額をそのまま売上にしない

源泉徴収の対象になる報酬は、税額を差し引いて入金されることがあります(税率は国税庁 No.2795)。口座と連携すると、ソフトには引かれたあとの振込額が明細として入ってきます。これをそのまま売上にすると、売上が少なく記録され、前払いした所得税の記録も残りません。

  • 売上…源泉徴収や手数料を差し引く前の報酬額で記録する
  • 源泉徴収された税額…「前払いした所得税」として別に記録する(経費ではありません)
  • 入金の明細…請求書などから売上をすでに登録している場合は、その取引に対応づける。入金のときにもう一度売上を登録しない

freeeの公式ヘルプや弥生の仕訳例では、源泉徴収された税額を「事業主貸」という科目で記録する方法を案内しています。入力の手順はソフトごとに違うので、各社のヘルプで確認してください。

② プラットフォームの売上は、手数料を引く前の金額で入れる

スキルマーケットや販売サイトからの振込は、手数料が引かれたあとの金額です。売上は手数料を引かれる前の金額で記録し、手数料は経費(支払手数料)として別に記録します。

売上を計上する時期にも注意が必要です。国税庁は、その年の収入を「年末までに現実に金銭等を受領していなくとも、収入すべき権利の確定した金額」としています(国税庁 No.2200)。口座の明細だけを頼りにすると、出金した日に売上が立ったように見えてしまいます。サービスごとに1年分の売上明細をダウンロードして、確定した月で入力してください。外貨で受け取った分は、日本円に直して記録します。

③ 事業用の口座とカードを分ける

会計ソフトの自動取込では、連携した口座・カードの明細がまとめて取り込まれます。生活用の口座をつなぐと、私用の買い物など、仕事に関係しない明細を除外する作業が増えます。仕事の入金と支払いをまとめる口座とカードを1つずつ決めて、それだけを連携するのが近道です。仕事と私用の両方に関わる支払いは、内容を確認して分けて記録します。

始める時期と、乗り換えるときの注意

年の途中から始めてもよい

会計ソフトは、年の途中から使い始めても問題ありません。帳簿は1月1日から12月31日までの1年分が必要なので、始めた日より前の取引は、さかのぼって入力します。口座やカードの連携で過去の明細をどこまで取り込めるかは、ソフトや金融機関ごとに確認が必要です。

無料の期間の使い方

freee会計(30日間)とマネーフォワード(1か月)は期間が短いので、口座の連携、入金の登録、請求書の作成を先に試します。やよいの「無料体験プラン」は、初年度0円のキャンペーンとは別のもので、決算・申告の機能が使えません。マネーフォワードは、2026年12月1日の料金改定の前に年払いで契約すると、次の更新までは改定前の料金です(公式の案内に例が載っています)。

乗り換えるとき・やめるときは、帳簿と書類を手元に残す

帳簿と書類には保存の義務があります。青色申告は原則7年(国税庁 No.2070)、白色申告は帳簿が7年、請求書・領収書などが5年です。

ところが、契約をやめると、ソフトの中の帳簿を見られなくなることがあります。弥生は、解約後はデータの参照を含めて使えなくなり、再契約してもデータを引き継げないと案内しています。freee会計も、プラン未契約の状態では取引データの閲覧と帳簿の出力ができません。

どのソフトでも、解約の前に、必要な帳簿(仕訳帳・総勘定元帳・決算書など)を出力してください。請求書・領収書などの元の資料も、それぞれ必要な方法と期間で保存します。乗り換え先については、弥生が他社ソフトから書き出した仕訳データ(CSV)を取り込めると案内しています。

よくある質問

Q1. 無料のままで、確定申告まで終えられますか?

方法は3つあります。①国税庁の確定申告書等作成コーナーを使う。②白色申告なら、やよいの白色申告 オンラインのフリープランを使う。③雑所得や控除だけの申告なら、無料で申告書を作れると案内しているソフトを使う。今回確認した3社では、青色申告の決算書をソフトで出力するには、やよいの初年度0円のキャンペーンを除き、有料プランが必要でした。

Q2. 会計ソフトの利用料は経費になりますか?

事業の帳簿づけに使う分は、必要経費にできます(国税庁 No.2210の考え方)。私用と兼ねる場合は、仕事の分だけです。freeeの料金ページにも「利用料は、必要経費として計上できます」と書かれています。経費全体の考え方は次の記事をどうぞ。

Q3. MacやiPadでも使えますか?

3社ともWeb版の対応OSはWindowsとMacなので、Macでは使えます。iPadなどのタブレットは事情が違います。弥生のWeb版は、スマホやタブレットでは使えないと明記されています。マネーフォワードのアプリは、iPadやタブレットでの操作に未対応です。freeeをiPadで使いたい場合は、アプリの対応OSと、必要な機能がアプリにあるかを契約前に確認してください。スマホでは、各社のアプリを使います。

Q4. 白色申告なら、帳簿をつけなくてもいいですか?

いいえ、白色申告でも記帳と保存は義務です(国税庁 No.2080)。副業の雑所得の場合も、所得を計算するために売上と経費の記録が必要です。また、前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円を超える人は、請求書や領収書などを5年間保存する必要があります(国税庁 No.1500)。

Q5. 途中でプランを変えられますか?

3社とも、あとから上位のプランへ変更できます。インボイス登録をした年に、消費税申告ができるプランへ上げる使い方ができます。下位のプランへの変更と、年払いの途中で変更したときの差額の扱いは、各社のヘルプで確認してください。

まとめ

フリーランス・副業のイラストレーターが会計ソフトを選ぶときの要点を、5つにまとめます。

  1. ソフト名より先に、所得の区分と申告の種類を決める。青色か白色か、インボイス登録をしているかで、必要な機能が決まります。
  2. 副業の雑所得で入金も経費も少なく、自分で集計できるなら、有料ソフトは必須ではない。
  3. 消費税申告が要らない青色申告なら、最安プランの年額は年10,800円〜11,800円で近い水準。
  4. 消費税申告までソフトで行う人は、対応するプランの金額で比べる。やよいは全プラン、freeeはスタンダード(年23,760円)以上、マネーフォワードはパーソナル(年15,360円。2026年12月1日からは年22,560円)以上です。
  5. 売上は差し引かれる前の報酬額で記録し、源泉徴収は別に記録する。解約の前には帳簿を出力し、請求書・領収書などの元の資料も保存します。

まずは無料の期間に、入金と経費を数件ずつ入力してみてください。

出典(各社公式・国税庁/2026年10月12日確認)

※本記事は、公式ページで確認できた料金・機能と、制度の一般的な解説をまとめたものです。料金・キャンペーン・機能は変更されることがあります。所得の区分、経費の範囲、消費税の扱いは一人ひとりの状況で変わるため、具体的な判断は所轄の税務署または税理士にご確認ください。