僕はこれまで4回の転職経験があります。そのうえで、クリエイターはどんどん転職をすべきだと考えてます。でも、ただ闇雲に転職すれば良いというわけではありません。
今回は意味のある転職の仕方と転職を勧める理由、転職先選びで失敗しないただひとつの指針を紹介していきたいと思います。参考にしてください。
クリエイターに転職を勧める理由
スキルを向上できる
所属する会社のクリエイティブ部門で自分が上位に上り詰めたな、と思えたら転職のタイミングです。
その会社にそれ以上居ても、あなたのクリエイティブスキルを高めることが難しくなるからです。逆に、まだ学ぶべきことがあると思えるうちは転職すべきではないです。
こうすることで、あなたのスキルはどんどん向上していきます。多くの会社の尊敬できる先輩・上司から技術を盗みましょう。
給料が上げられる
悲しいことにクリエイターの給料は他業種と比べて低めです。営業職など売り上げと直結する仕事は評価しやすいですが、クリエイティブ職は評価しづらいからです。
転職時は最も賃上げ交渉がしやすいタイミングでもあります。それまで身につけてきたスキルをふんだんにアピールして、給料UPを狙いましょう。意外とあなたが思っている以上に貰えるかもしれません。
転職毎に給与を高めていくと、ひとつの会社に居続けるより昇給速度が格段に早まります。
あらゆる制作方法を学べて取捨選択の幅が広がる
例えば同じようなアプリを制作する会社でも、会社によって制作フローが全然違ったりします。また、人によってもイラストやデザインを制作する過程は千差万別だったりします。
転職することで多くの制作方法を学ぶことができて、自分の中でより効率的な方法を選択することができるようになります。
自分ではまったく考えもしなかったやりかたで制作している人を見つけたらレベルアップのチャンスです。
僕の転職遍歴
過去4回転職(入社した会社5社)した僕の経歴を上に書いた転職メリットと照らし合わせてご紹介します。
携帯コンテンツ制作会社
最終年収:240万円
在籍期間:4年間
最初に就職した会社です。僕のクリエイティブスキルの礎を築いた会社でした。
イラレやフォトショでイラストを描く方法や、画像の取り扱い方、画像加工のスキルなど多くを学びました。さらに、Flashを使ってアニメーションを作れるようになったことで表現の幅が広がりました。一応Flashのスクリプトも少し書けるようになりました。今は全然使わないけど。。
デジタルサイネージ用アニメーション制作会社
最終年収:312万円
在籍期間:2年間
かなりニッチな仕事でしたが、最初の会社で得たスキルをより発展させることができた会社でした。
アニメーションに使うイラストや、構成や演出なども担当していたので、ひとつのコンテンツを制作するうえで必要な能力を高めることができました。イラストはあえて、コンテンツ毎にタッチを変えて描いていたので、あらゆるテイストの絵を描けるようになりました。
年収は70万円ほど上げることができました。月収で言うと6万円近くあげたことになります。最初の会社で勤め続けていたら何年もかけないと貰えない上げ幅でした。しかも、もともとこの会社がクリエイターに払っている給与の平均くらいだったので、特別賃上げ交渉することなく、上げることができました。
会社によって給与テーブルが違うのでこういうこともあります。
某ゲームアプリ制作会社
最終年収:384万円
在籍期間:2年間
キャラクターの動かし方や、効率的なデータの持ち方など学べました。また、アニメーション制作チームのリーダーとなり、メンバー7人のマネジメントもするようになりました。
これまでの自分の上司のマネジメント方法から、良かったと思える方法は採用し、悪習は取っ払い、クリエイターが制作しやすい環境作りを配慮しました。人間関係の構築について深く考えたのもこの時です。人心掌握は難しいですね!
前職の月収が26万円程度だったので、30万円欲しいと面接時に交渉しました。で、1年勤めて昇給し、最終的に32万円/月まで上げられました。
某大企業でイラストレーター
最終年収:420万円
在籍期間:8か月くらい
前職の経営が危うかったため、転職時は安定を求め(当時、結婚したため)大企業を受けました。まさか受かるとは思ってなかったものの丁度某プロジェクトを立ち上げるにあたって潜り込めました。転職エージェントを利用するとこういう事もあるのでお勧めです。
しかし、そのプロジェクトが途中で頓挫してしまい、細かい仕事をこなすだけの宙ぶらりん、いわゆる社内ニートになりました。それでも年収はこれまでより高くもらえてました。
ベンチャー企業で某アプリ開発(現在)
年収:480万円
在籍期間:2年目くらい
ボケっと暮らしていたところ、転職エージェントの担当の方伝いで知り合った社長さんと出会い、ヘッドハンティング(格好よく言えば)という形で転職。大企業から一変、超絶ベンチャーへ。
社長がメチャ近い位置にいるし、会社の実情をよく共有してもらえるので、会社経営とは、ということを少しだけ学べてます。
あとは、他のクリエイターや外注先のディレクションなどもこなしつつ、イラスト、アニメーションの制作もしてます。
といった感じです。
各社で学びとれることは違うので、その都度必死に勉強してきた結果、イラスト、デザイン、アニメーション、ストーリー構成・演出、マネジメント、ディレクションなど自分の武器を増やすことができました。
使えるソフトは、Illustrator,Photoshop,Animate(旧Flash),Afftereffects,Premia,blender(独学)です。
同時に年収も、最初に勤めた時と比べ、今丁度2倍になってます。ちなみに最初に入った会社は僕が辞めた後、潰れてしまいました。ずっと勤め続けていても今の年収には全然届いてなかったと思います。
失敗しない転職先の選び方
まずは転職エージェントに登録しましょう。僕のこれまでの転職は全て転職エージェント経由です。
業界に詳しい方が、時には会社の内情まで詳しく明かしてくれた上でアドバイスをくれたりします。
そして、僕の転職先を選択する指針も、頂いたアドバイスによるものです。これこそ、クリエイターが転職先を選ぶうえで重要視すべきポイントだと思いますので、当時の担当の方との会話を交えてご紹介したいと思います。
デジタルサイネージの会社からゲーム会社に転職する前あたり
てめぇのスキルを磨きあげろ!!
※実際の転職エージェントさんはもっと優しくしっかり話を聞いてくれます
つまり、会社に依存しないでも生きていけるスキルを身につけることこそ今の社会を安定して生き抜ける方法だということです。
クリエイターが転職先を選択する指針はただひとつ。
自分が成長できる会社か否かです。
まとめ
以上、クリエイターはどんどん転職すべきだと思う理由をまとめました。
実際に僕は転職を繰り返すことでスキルも磨かれ、給料も上げられて良い事尽くしです。
ただ、テキトーに転職すればいいというわけではなく、自分を成長させてくれる会社を選択し、そこで十分スキルを磨いた上で次に進むようにしましょう。
クリエイターの転職と言えばエージェントを活用するのが吉!
ギークリーやワークポート、マイナビクリエイターを活用することで転職活動を効率的にすすめることができます!
これらのエージェントでの紹介案件はイラストレーターやデザイナー、アニメーターなどクリエイティブな案件が豊富です。僕もかなりお世話になりました。