みなさま初めまして、緒方雄一( @u1ogata )と申します!
漫画家とイラストレーターの二足のわらじで活動をしております。
「漫画の連載とイラスト制作って両立できるの?どっちか1本に絞った方が集中できるんじゃない?」
など言われることもありますが、最初に言っておきましょう。
\ どっちもやった方がお金増えるよ!!!!! /
はい、キレイ事なんて言いません。
お金は大好きですし、なにより生きる上で必要なものです。大切です。
まず軽く自身の紹介をさせていただきますと、「週刊少年サンデー」でデビュー後「コロコロコミック」などでマンガの連載、スマホアプリ「モンスターストライク」などゲームのキャラクターイラストなどを手掛けさせていただきました。
その後も漫画制作とゲームのキャラクターイラスト制作とを並行してお仕事しています。
そして、今回YouTubeに投稿しておりましたこちらの動画
「漫画家とイラストレーター儲かるのはどっち?」
というテーマで記事を書かせていただけることになりましたので二足のわらじ生活をしている自身の体験談を交えてお話をさせていただきたいと思います!
漫画家とイラストレーターの違いとは?
そんなのわかりきってるよ!
と言われるかもしれませんが、漫画家は「漫画制作」でお金をもらう職業、そしてイラストレーターは「イラスト制作」でお金をもらう職業です。
そのままですね!どちらも基本的には「絵」を描く仕事です。
ですが、そこにお金が発生するまでの過程は大きく違います。
イラスト:
「自発的」に制作し、出版社への持ち込みや自費制作などを経て販売し売り上げが発生します。
「依頼」を受けて制作し、依頼主へ納品することで売り上げが発生します。
基本的にはこの流れでお金が発生するものなのです。
どちらも絵を描く仕事ですが結構違うと思いませんか?
個人的には漫画の方が自由度が高く、イラストはある程度決められたものしか描けないイメージがありますね。
漫画の原稿料とイラスト制作料の相場
では次に、気になる漫画とイラストの制作料の相場についてお話ししましょう。
漫画の原稿料はいくら?
出版社の漫画の原稿料は、1ページ単価だと6,000~12,000円となります。
カラーページだとこの1.5~2倍になります。
出版社などによっても結構差があります。
また同じ出版社なのに雑誌によって違ったりすることもあります!
実際に自分で描いて出版社に持ち込み、掲載までこぎつければ自分の原稿料がいくらになるのかわかります。
※出版社によっては雑誌に掲載されずともストック原稿として買い取ってもらえ、原稿料の半分がいただけるなんて所もあります。
さらに単行本となった場合、印税という収益が発生します。これは
となります。ですので漫画連載が長く続き、単行本が続々発売!となったら最高ですね!
(ああ、ちくしょう!なんでボクの漫画はいつも全2巻止まりなんだ!泣)
面白い漫画を描き続けられる人こそが漫画で多くの利益を生むことができると言えます。
イラストの制作料はいくら?
イラストの制作料についてですがこちらは漫画の原稿料に比べるとかなり差があります。
なぜなら漫画原稿と違い、制作サイズによって大きな差があるからです!
文字通り画像サイズについてはもちろんですが、制作工数のボリュームサイズのことも指します。
ミニキャラなどのデフォルメ絵から、キャラクターの立ち絵に背景エフェクトなどが盛り込まれた豪華な1枚絵などイラストの種類には幅がありますが、当然工数が多い方が制作料は高くなります。
自身がこれまでいただいたイラストの制作料ですが、個人依頼主様、企業様からいただいた単価ですと1,000~300,000円程となります。(大作家はそれ以上にもなるらしい)
すごい幅!!!!
なぜこんなに幅があるか、これはボクがこれまで広く依頼を受けすぎていたというのもありますが。。。個人依頼主様ですとそもそも相場がわからないことも多いです。
「こんな感じの絵を描いてほしいんだけどさ~。ササッとお願い!」
なんて、まるで素人がお笑い芸人さんに「面白いこと言って!」と軽い気持ちで言ってしまうぐらいのテンションで依頼してくる場合も結構あります!
この場合契約書なども交わすこともないので、時間をかけて一生懸命描いたイラストでもめちゃくちゃ安く見積もられてしまうので注意してください。
個人間でやりとりした場合、最悪イラストを受け取ってとんずら!なんてこともありますので気をつけて!!!!
個人依頼主さんでも契約書、発注書、請求書など諸々しっかりした手順を踏んでくださる方ですと、サイズによって異なりますが制作料は5000円~50000円前後となるでしょう。
また企業さんからの依頼の場合、個人よりも高くなる傾向があります。
と・く・に!大手ゲーム企業さんからのキャラクターデザインはかなり高額になりますし、長く運営しているゲームになればなるほど単価がインフレしていることも多いです。
こちらを説明すると長くなるのでゲームのイラスト制作についてはまた別の機会にでもお話できればと思います。
たくさんの依頼が舞い込むような素敵なイラストを描くことができ、そして制作が早ければ早いほど多くの利益を生むことができるわけです。
注意!「漫画」と「イラスト」は全くの別物!!
相場がわかったところでいかがでしょうか?
〇漫画は1ページにキャラクターが何体もいるのに1万円前後
〇イラストは1キャラで1万円以上
そう考えるとイラストレーターの方が儲かるじゃん!と思いませんか?
かくいうボクも一番最初にガラケー時代のゲームのキャラデザをしたときに制作料を提案され「何この商売ボロいなぁ~!」などとふざけたことを考えておりました。
ボクは漫画家として活動していた時にイラストのお話をいただいたので そんなことを考えてしまったわけですね。
ですが、イラストは1つのものを完成させるのにかなりの工数と時間を要します。
ぶっちゃけ漫画は絵なんて無くてもいいんです。話さえ面白ければ成り立つのです。
あとからお話の修正や方向転換も可能です。
なにより「面白いお話を考える」これが漫画の一番重要な点です。
イラストはその一枚が全て。小さかろうが大きかろうが完璧なものを制作する。
そして自分がどれだけ完璧だと満足しても依頼主が修正をお願いしてきたら当然対応しなくてはなりません。
漫画を1ページ描く時間とイラスト1枚描く時間は実はそう変わらないのです!!(まあどちらもものにはよりますが・・・)
そして漫画が描けるからイラストも描ける、イラストが描けるから漫画も描けるというわけでは決してありません!
漫画家とイラストレーター、どちらも「絵」を描く仕事ですが全くの別物なのです!
漫画家とイラストレーターの違いは「売り方」
『宝石を売る仕事』として考えてみるとわかりやすいです。
漫画家は宝石を磨くもよし、ポップを付けて価値を説明するもよし、宝石をドバっとセット販売するもよし、あれやこれや工夫して宝石を売り出すのが漫画の売り方。
イラストレーターはとにかく宝石を磨いて磨いてピカピカにして売り出す。宝石自体を最高の価値にして売り出すのがイラストの売り方。
自分がどちらの売り方が得意なのか、選択を間違えると非常に大変な思いをすることになります。
儲かりそうだからという一点で仕事をしてしまうと、割りに合わない仕事に変わってしまうわけですね。
自分の得意な表現を突き詰めたほうが儲かる!
一概にどちらが儲かるとは言えないということを伝えたかったのですが、もしかしたら
「自分は漫画の量産に自信がある!いくらでも描いてやるぜ」
とか
「自由度なんて関係ない!絵さえ描いてお金がもらえればいい!」
とかでこっちの方が儲かる!と考える方もいるかもしれません。
ボクはそれこそが正解だと思います。
一番大事なのはどちらも「描き続ける」ことができるかにあります。
続けることができればそれはしっかりとした仕事になり得ます。
目先のお金に飛びつくのも良いと思いますが、自分は何が得意で何が描きたいか、何なら続けられるか。
続けることが儲けの最短ルートなのかなと思います。
冒頭に言った通り、両方やっちゃう!というのが一番儲かることは確かです。
単純に収入源が増えるわけですし、仕事の幅も広がります。
漫画家とイラストレーターは全然違う仕事ですが「どちらもできる!続けられる!」という方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
この記事が面白かった!参考になった!と思っていただけたら下の画像の左上に表示されるPマークをクリックしてPintarestでシェアしてください(ㅅ>ω•*) (PCでご覧の方は画像にカーソルを合わせると【P保存】と表示されるはず)
各種SNSでもシェアしてもらえるとメチャクチャ嬉しいです( 人´•౪•`)⌒♡