イラストレーターの営業

イラストレーターが顧客満足度を上げて継続依頼に発展させるための4ステップ

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はこしろ
フリーランスのイラストレーター。お客様にとって、どんなイラストをどう使うか?を考えるのが好き。イラストの効果的な活用方法を研究するのも好き。実はデザインやディレクション、イラストを用いたSNS運用相談も受け付けてます。
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フリーランスイラストレーターのはこしろ(@white_cube_work)です。

イラストの仕事を依頼されたら、そのクライアントの顧客満足度を上げて“お得意様”にしましょう!

お得意様クライアントが増えることで、継続して依頼してもらえるようになるので、フリーランスであっても仕事や収入を安定させることができるようになります。

そのためには、クライアントに言われた通り忠実に描いてるだけじゃ足りないかも…!?

この記事ではクライアントの顧客満足度を上げる4つのステップをご紹介します。

★ 絵の仕事を継続的に発注されたい
★ せっかく依頼してくれたクライアントに心から満足してもらいたい

そう考えてるイラストレーターさんの参考になれば幸いです!

 

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STEP① クライアントがなぜイラストを発注したか?依頼文から推理する

依頼文には「どんなイラストが欲しいか?」という情報が書いてありますが、そもそもどうしてそのイラストを発注することになったのか?その発注の動機を探るところから始めます。

  1. クライアントはなぜそのイラストが欲しいのか?
  2. どうしてそれを自分に依頼しようと思ったのか?

まずはこの2点を考えてみましょう。

 

クライアントはなぜそのイラストが欲しいのか?

依頼されたイラストが、クライアントにとってどのような役割をもつのか?を考えます。

例えば、書籍の挿画のお仕事の場合。

一般的に、書籍には挿画がないものも多く存在していますが、クライアントはわざわざ挿画を依頼している…その理由が、依頼の中に隠されています。

依頼文の中の「書籍の情報」に注目しましょう。

誰が書いているのか?どんな書籍なのか?ジャンルは?読者層は?

もしかしたら、内容が難解な書籍かもしれません。

難しすぎて読者が敬遠してしまわないように、印象を和らげたいのかも…

あるいは、理解を促すためにセリフで説明できるキャラクターが欲しいのかも…

いやいや、もっと簡単にするために、全体的に初心者向けなイメージにしたいのかも…

依頼文からクライアントの意図を推測したら、

「もしかしてこういう役割のイラストをお求めですか?」

とクライアントに聞いてみましょう。

ある程度こちらで推測してから聞くことで、やりとりがスムーズになります。

そして、クライアントに「言われたこと以上のことをしようとしている」印象を持ってもらうのも狙いの一つです。

 

どうして自分に依頼しようと思ったのか?

「なんで私に依頼したんですか?」といきなり聞くのは難しいので、「自分のことをどこで見つけてくれたのか?」から探るのをおすすめします。

お店のアンケートでよくある「当店をどこで見つけましたか?」の部分です。

SNSでたまたま見かけたのか?誰かからのクチコミなのか?依頼の経路によって、クライアントの依頼に対するテンションやモチベーションを推測することができます。

自分に限らずイラストレーターは世の中にたくさんいますが、

・その依頼内容は自分にしかできないと思われたのか?
・偶然その辺にいたから声をかけてみたのか?

どちらかがわかるだけでも、次にこちらがすべき行動がわかります。

そして、よほど絵柄が特徴的である場合やイラストレーター個人にタレント性がある場合をのぞいて「描けるなら誰でもいい」がクラアントの本心であることも多々あります。

しかしその状態が続く限り「たまたま見つけたから」が依頼経路になり続けます。

安定的に仕事を獲得するには「たまたま見つけたから」を「あなたにしかできないから」に変えていく必要があるのです。

そこで、次のステップです。

 

STEP② 自分にできることを言語化する

クライアントの意図を理解したら、次はその要望に対して自分が何をできるか?を考えてみます。

クライアントが想像しているイラストに、さらに価値づけができるのか?

自分にできることと、クライアントにとってプラスになりそうなことの、重なる部分を探します。

それこそがクライアントにとって「他のイラストレーターではなく自分に依頼する動機」になります。

イラストをどう描くか?描画の方法はもちろん、それ以外の要素にも注目してみてください。

例えば、イラストを描くスピードが早いなら「短納期で、トレンドに敏感に反応できます」と売り込むこともできるでしょう。

前職でデザイン業務をしていた経験があれば、「イラストに最適なデザイン業務までできます」とアピールすることも可能です。

子育て経験があれば、「子育て世代の視点で描けます」と言うこともできるでしょう。

スキルの掛け合わせをすると個性が出る、とよく言われますが、掛け合わせることができるものはスキルに限りません。

自分の属性、経験、生活のなかで培った情報や視点を制作物に掛け合わせることで、自分にできる価値提供の幅を広げていくことができます。

「自分にできること」は大抵自分にとっては当たり前のことであるため、わざわざ言語化する機会はなかなかありません。

自分にとっての当たり前が、他人から見るととてもありがたい能力であることもあるので、一旦言語化してみましょう。

そして、やって来た依頼に対して使えそうな能力をクライアントに提示してみることで、クライアントが当初考えていたイラストにプラスアルファの価値が生まれる可能性を提案することができます。

 

STEP③ 判断材料としての実績データをお渡しする

クライアントにとって、自分の思っている以上の提案をされるのは想定外のことです。

こちらの提案を受け入れるかどうか、判断しなければなりません。

そのため、提案するときは判断材料も一緒に添えるとより親切です。

特に提案の際に予算を上乗せして見積もりを出すのであればなおさら「料金を上乗せするだけの正当な理由」は不可欠です。

普段やりとりするクライアント(担当の方)には、こちらからの提案に乗るかどうかを判断する決裁権を持っていない場合もあります。

その場合、担当の方はこちらからの提案を一旦社内に持ち帰り、上司や決裁者に相談する必要があります。

担当の方が「提案に乗るかどうか?」の相談を持っていく時に便利なのが、過去の実績…特に数字のデータです。

「依頼ではこのようなイラストをご所望ですが、プラスアルファでこうしたらこんなに良い効果が見込めます」

「他の案件ではこんなに好評でした」

など、実際にあった効果を紹介します。

他のクライアントからの評価を紹介するのも良いですし、クライアントワークでない自主制作での成果でも問題ありません。

必要なのは「こうするとより良くなる」を説明するための根拠です。

数字のデータは、効果がとてもわかりやすいので判断材料になりやすいです。

売り上げが何%上がった、評価が星いくつだった…イラストの効果を数字で表すのは慣れないと違和感がありますが、イラストそのものの価値ではなくあくまで相手の判断材料として参考にしてもらうためのデータ、と捉えてください。

 

STEP④ お得意様になってもらうための伏線張り

新規のクライアントの場合は特に、発注が単発で終わってしまうことが多いです。

けれど、お仕事をしていく中で相手との相性が良いなと思ったら、なるべく長いお付き合いをしたいと思いませんか?単発で終わるのはもったいない…

そこで、提案の際に「もし次回の発注があったら」という仮定の話を少しずつ混ぜていくことで、相手の頭の中に「単発で終わらず、次も発注する」という選択肢を作ってもらいましょう。

もちろん、継続するかどうかの判断はあくまでクライアントがすることなので露骨にぐいぐい仮定の話をするのはあまり推奨できませんが、次への伏線を張っていくことで「継続する」の選択肢を意識させる程度であれば問題ありません。

こちらから少しづつ、継続的にお手伝いしたい旨をアピールしてみましょう。

事実、新規のお客様をガンガン集めるよりも継続のお得意様を増やした方が、より安定的に信頼度と収入が上がります。

「営業」と言うとどうしても新規獲得のイメージが大きいように思いますが、「継続的なお得意様を獲得すること」に主眼をおくことの方が重要に思います。

顧客満足度をあげることが何よりの営業です。

 

依頼が来てからが本番

依頼を獲得することに特化した営業術を実践したあとは、安定的に仕事をし続けるための営業も大切です。

クライアントの意図を読み解き、先回りしながら提案をしつつ、伏線を張って次に繋げていきましょう。

 



 

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