フリーランスイラストレーター・漫画家のさかい蔵人( @Clanto_sakai )です。
フリーランスを目指す方がまずぶつかるのが
「どうやって仕事をとるのか?」
つまり「営業方法」だと思います。
この記事では営業経験のあるイラストレーターである私が「営業」の基本、「人にモノを売る」とはどういうことなのかをお伝えしていきます。
・営業が苦手…
・自分の絵を売る自信がない…
・フリーランスになりたいけど仕事がとれるか不安…
という方は是非最後までご覧ください!
イラストレーターは、まだ”無い”モノを売る仕事
私のイラストレーターとしてのキャリアはトータルで10年。
独立開業して今年で4年目になります。
私は決してトップランナーというわけでも、画力が神絵師並というわけではありません。
それでも一定の収入を得て専業として食べていけているのは、会社員時代に培った営業スキルのおかげです。
私の前職は自動車整備士、カーショップ販売員、最後は保険の販売員でした。
自動車整備の仕事でヘルニアを患い、カーショップ販売員へ転職、仕事としてイラストを描き始めるようになった時に副業可能な保険の販売員に転職しました。
そんな経緯でたまたま飛び込んだ保険の世界ですが、経験した職種の中で一番役に立っています。
既に実体として存在している商品を売る販売業ではなく、実体のない商品である「保険」という商品を売る行為は将来のビジョンを提案するという意味ではイラストの営業にも通じる物がありました。
本題に入る前にまず、「人がモノを買う」という事について、お話させていただこうかと思います。
- ショーケースに並んだケーキの中から一つ選ぶシーンを5秒ほど想像してみてください。
- 次に、何故そのケーキを選んだか5秒ほど考えてみてください。
そんなに難しい理由では無いはずです。
それが「好き」だったからじゃないでしょうか?
イラスト(商品)を売るためのフリーランス営業の心得
さて、ここからが今回の本題、「人にモノを売る」というお話です。
人がモノを買う時は「好き」という感情が関わってきます。
では人にモノを売るときはどうでしょうか?少し考えてみてください。
たとえばあなたが人に何かをオススメする時、いつもより流暢(りゅうちょう)に話せたりしませんか?
それは、オススメしているあなたがそれを「好き」だから。
好きだから、それについての知識が豊富な為です。
好きなものに関してはとことん詳しくなったりしませんか?
人にモノを売るためには、売り手であるあなた自身が、その商品の一番のファンである必要があるのです。
フリーランスになるということは、売る商品が「自分」であったり「自分が持つスキル」に変わるということです。
つまり自分に関心を向ける、ただ本当にそれだけの事なんです。
・自分がどんなスキルを持っているか
・そのスキルが相手にとってどんなメリットがあるか
・相手にとってどういった貢献ができるか
ここを徹底的に洗い出し、「自分」という商品の特性を正確に把握する事が何より重要です。
売り込むときに戸惑ってしまって言葉が出なくなってしまう方は、まずここから始めてみてはいかがでしょうか?
イラストレーターや漫画家はそれこそ大勢いますが、どの業界でも同じこと。
同じエリアで同じような商品を大量に扱っています。
売っている商品が同じなら、最後の決め手は「あなたから買いたい」と言う気にさせればいい。
つまり「魅力の伝え方」です。
あまり大雑把過ぎるのは好ましくありません。
「なんでも出来ます」「なんでもやります」
よりは
「これができます」「こういった面で貢献出来ます」
と明確に伝えた方が相手の印象には残りやすく、具体的な案件にも繋がり易いです。
実際、私が仕事を外注に出すときも、後者を選ぶ事の方が圧倒的に多いです。
スキルとそのスキルを持つ人を紐付けして覚えやすい為です。
「発注する相手の気持ちになってみる」これも結構重要です。
・人は「好き」という感情でモノを買う(選ぶ)
・売り手が商品の一番の「ファン」であれ
・最後は「あなたから買いたい」という気にさせる
・発注する相手の気持ちになってみる
営業を経験しておくといろいろ便利!
最近、多くの方から仕事の取り方を質問されるようになってきたのですが、私がやっているのはこういった地に足をついた本当に地道なリアルでの営業活動だったりします。
フォロワーを増やしてSNSで集客する、と言った華やかで流行に乗っ取った内容を期待して質問のメッセージを下さった方には、ドン引きされることも多々あります。
私は営業職時代の延長で今があるので、フリーランスを目指すなら、一回は営業職を経験して一定の売り上げを毎月出せるレベルになるまで営業スキルを磨きながら兼業で絵の仕事をするのもありなんじゃないか、と思っています。
営業職を一回経験しておくと、色々な会社の内部事情にも詳しくなるので、どのタイミングで営業を仕掛ければ良いか、どの部署に繋いでもらったらよいか、どういうルーティンで取引先を回ったら効率が良いか、アポ取りの電話はどうやったら良いか、と言った営業に必要な基礎的なスキルとカンのようなものを養う事が出来ます。
もちろん給料も出るので、考えようによっては「お金を貰いながら営業の勉強が出来て、合間に絵の仕事も出来る」と良いことずくめですので、結構本気でオススメです。
モノを売るコツは「商品の特性を正確に把握して相手に魅力を伝えられるか」です。
これを理解した上で、一度ある程度のレベルまで営業スキルを磨くと、応用で大抵の物が売れるようになります。
もちろん、あなたの持つスキルも。
磨け!営業スキル!さかい蔵人でした。
私がイラストレーターとして独立するまでの経緯
最後に参考までに、私がイラストレーターとして独立するまでの経緯を簡単にご説明いたします。
- 副業可能な職場に転職
※自動車整備士(副業不可)→カーショップ販売員(副業不可)→保険屋(副業可能) - 公募ガイドを見ながら毎月出品
※賞を取るための対策(絵の精度を上げる為)と実績作り - 日本イラストレーター協会に入る
※プロとしての肩書きを営業で使いたかった - そこで知り合った現役のプロの方々から話を聞き、業界での立ち回り方を学ばせてもらう。
- ④を元にパンフレットと名刺を作り、営業開始
- 独立前に100万円を貯金する
※仕事が無い場合の備え。
※経費を試算し、100万円あれば3~4カ月位仕事が無くても問題ないと判断。 - クレジットカードを作っておく(2枚)
※万が一の備え。カードがあれば機材をローンで買う事も出来る。
※カードは会社員時代に作っておいた方が良い。バイトや自営になると作るのが難しい。
参考までに、フリーランスで独立するまでに私が行ったこと。
①副業可能な職場に転職
※カーショップ販売員→保険屋
②公募ガイドを見ながら毎月出品
※賞を取るための対策(絵の精度を上げる為)と実績作り
③パンフレットと名刺を作り、営業
④100万円を貯金する。
※仕事が無い場合の備え続く
— さかい蔵人・CSデジタルアートワークス(情熱のアームツイスター) (@Clanto_sakai) January 16, 2021
④日本イラストレーター協会に入る
※プロとしての肩書きを営業で使いたかった
⑤そこで知り合った現役のプロの方から話を聞き、ノウハウをコピー今に至る…です。
フリーとしてはトータル10年、独立開業して今年で四年目です。⑤の方は、いとう良一さんです。
いつもお世話になってます!— さかい蔵人・CSデジタルアートワークス(情熱のアームツイスター) (@Clanto_sakai) January 16, 2021