イラストレーターのTOKUDOME(@TOKUDOME2)です。
フリーランスとして働いているとクライアントとの間に何かしらトラブルが発生する場合もあります。
報酬未払いやパワハラ、契約..などなど。
弁護士にお願いすると高くついてマイナスになってしまったり…結局泣き寝入りになってしまった…という方も多いのではないでしょうか?
そんな時にオススメしたい相談窓口が「フリーランス・トラブル110番」です!
私も利用してトラブルを解決することができました。
この記事では、私が抱えたトラブルの解決に至るまでの流れや、自分の身を守るために是非皆さんに知っておいてほしい法律について解説していきます。
同じようにクライアントとのトラブルで悩んでいるフリーランスの方に是非読んで頂きたいです!
フリーランス・トラブル110番とは?
フリーランス・トラブル110番とは厚生労働省を中心にフリーランス関係の省庁と第二東京弁護士会の協力によって開設された、フリーランスのトラブル相談窓口です。
2020年11月にスタートしていますが、まだまだ知らない人も多いのではないでしょうか?
労働者には労働基準法が適用されるけど、フリーランスには原則適用されない、、このような弱い立場に置かれやすい方々のための相談できる場として作られました。
メールで相談(匿名でもOK)ができるで気軽に相談できます。
私はここを利用するまでに色々な無料の相談窓口を調べ相談していました。
直接弁護士にも相談したことがあります。
弁護士に依頼すると最低でも10万円~かかるので、たとえお金を取り戻せても弁護士費用で消えてしまいそうでした…。
また審理が長期にわたったりと負担の方が大きくてとても頼めませんでした。
和解あっせんもお金がかかるところもあります。
電話での相談は無料だけどより詳しく相談するのであれば事務所まで行って話さなければならず更に相談料がとられたり…などなど様々でした。
しかしフリーランス・トラブル110番は
★相談無料
★その後の弁護士による和解あっせんも無料
で受けられるのです!お得!!
弁護士などのあっせん人が間に立って相談者と相手の双方の話を聞いて利害関係の調整や解決案を提示することで和解を目指す手続きです。
審理は非公開で行われ、申し立ても簡単です。ウェブ上での審理も可能なので遠方でも手軽に利用できます。
私の場合、相手は東京で私が福岡なのでウェブのみで利用させていただきました。
裁判とは違い解決するまでの期間も短いです。
ですが裁判のように相手の出席を強制する力はないため相手方が拒否すればそれまでとなってしまいます。
弁護士もあくまで中立の立場、といった感じでした。
担当弁護士はフリーランス・トラブル110番の方で決めてもらえました。
実体験!トラブル解決の流れ
私は発生してしまったトラブルを和解あっせんを利用し無事に解決出来ました。
残念ながらどんなトラブルだったかはお伝えすることができませんので伏せさせていただきますが、私が実際に利用した時の流れや雰囲気をお話したいと思います。
まずはフリーランス・トラブル110番に電話またはメールで相談します。
相談すると丁寧にアドバイスをくれます。対面が必要ないので気軽に相談できます。
メールだけの相談で解決できる場合もあるのでまずは相談してみてください。
フリーランストラブル110番からのアドバイスでも解決できなかった場合は和解あっせん手続き、もしくは適切な機関を紹介してくれるそうです。
私の場合はメールで、まずトラブルの詳細や自分の考えを伝え、和解あっせんを利用できるかを尋ねました。
この時すでに
▶トラブル相手とはメールでのやりとりを数回
▶内容証明を行政書士にお願いして作成してもらい郵送済み
という状況。
それでも解決しなかったので和解あっせんを利用する前提でメールをしました。
私の場合は不安だったのもありしっかりとした文章を作ってもらいたかったので行政書士さんにお願いしました。費用は9千円で文章の作成と発送をしていただきました。弁護士にお願いすると3~5万円などお高めです。
フリーランス・トラブル110番にお願いするまで色々な弁護士の方にも相談しましたが、弁護士によって回答が全然違いました。
ある弁護士には「これは請求できない」と言われましたが、別の弁護士には「大丈夫、請求できます」と法的根拠まで教えてくれました。
なので、既に弁護士に相談していて解決出来なさそうな回答だったとしても諦めないでください。
弁護士にも得意、不得意があります。自分に合う弁護士を見つけてください。
和解あっせんの手続きは?
和解あっせんの流れは下記です。
- フリーランス110番に和解あっせん申し立てをする
- フリーランス110番が相手方へ連絡して出席をよびかけ
- 和解あっせん期日
申し立てに必要書類は
▶ 和解あっせん申立書
▶ 個人情報取り扱い同意書
▶ 手続参加についての同意書
▶ 相手が法人の場合は履歴事項全部証明書
です。
和解あっせん申し立て書はこちらの求める結論や事件の内容などを書きます。
私の場合は更に弁護士に教えてもらった法的根拠(定型約款の合意)のことや自分の考えなども記載しました。
それから証拠(相手とのメールの内容のスクショなど)を提出しました。
相手が法人でしたので「履歴事項全部証明書」が必要でした。
履歴事項全部証明書はネットで取り寄せ、594円でした。
Graffer法人証明書請求というところで簡単にネットで取り寄せることができます。
私の言い分に対して答弁書を相手も送ってくるのですが、そちらをフリーランス110番からPDFで送ってもらいます。
それに追加で伝えたいことがあれば再度書面を用意する必要があります。
私が伝えたいことはわざわざ書面にするような内容ではなかったため弁護士の方にメールで伝えただけになりました。
和解あっせんってどんな感じ?
遠方のためzoomでの参加となりましたが、当日私のパソコンのバージョンが低くブラウザの更新の問題でzoomが利用できませんでした。なので電話での参加となりました。
まず、電話で弁護士の方とだけお話しします。
話をする際は「今相手方に退席してもらいました」とおっしゃっていたので話やすいように配慮されています。
相手方が弁護士と話をしている間は私は電話を切り、待機します。トータルで2時間の話し合いです。
2回目は環境を整えたのでzoomで参加しました。
弁護士から結果を聞くだけでしたので私の方からはとくに話すことは何もなく1時間もかからず終わりました。
その間も相手は退席していたようで弁護士とzoomで2人で話している状態で最後だけ相手方と少し挨拶をしたくらいです。
費用がかからないのでとてもありがたい制度かと思います。
とても話しやすいように配慮されていますのであまり緊張せず参加できると思います。
ご参考になれば幸いです。
クリエイターに知ってほしい法律
弁護士の方に教えてもらった法律ですが、是非クリエイターの方にも知っておいてもらいたいものなので、覚えておくと今後なにかに役立つかもしれません。それは
民法548条の2 定型約款の合意
です。
利用者を一方的に不利益に扱う規定は、無効、放棄条項に対する合意不成立と考えることができる
というものです。
どう見ても不利益な内容なのに、うっかり契約に同意してしまった場合は、その契約を無かったことにできるのです。
実際、今回の私のトラブルはこちらに該当しそうでしたので主張させていただきました。
トラブルに悩むフリーランスへ
以上、私がフリーランス・トラブル110番でトラブルを解決した実体験でした。
厚生労働省が管轄しているサービスなので、安心して利用できるかと思います。
報酬未払い、あいまいな契約、ハラスメントなどでお悩みのフリーランスさんは是非、利用を検討してみてください!