イラストレーター・シルクスクリーン作家の森 温(もりはる)と申します。
現在はフリーランスのイラストレーターをしていますが、その前は中学校で10年間、美術の教師をしていました。
この記事ではその経験を踏まえ美術教師の仕事について書いていきたいと思います。
1日のスケジュールや、給料についてなど書いていますので、これから美術教師を目指す方の参考になれば幸いです。
美術教師というお仕事
私はフリーランスになる前は美術教師として10年間勤めていました。
いわゆる「先生」というお仕事です。
公務員として、社会的な立場もお給料も安定しています。
仕事内容はもちろん楽ではありませんが、日々美術に触れられるので、教師を辞めた今でも素敵な職業だと思っています。
しかも現在は働きかた改革により、休日の確保や退勤時間を早くしたりするなどオン・オフがとりやすいのもメリットです。
人前で話すのは緊張しますが、場数を踏めば慣れてきます。
そして何と言っても!
春休み・夏休み・冬休みの年3回の大型休暇です。(休暇中も出勤したり、部活の指導はあったりしますが…)
かなり自由に連休を取りやすい状況になるので、個人的な制作活動をするうえでもバッチリな環境だったりします!有給も使えるし!
私の場合、休みの時間を個人の制作にあてて、公募展に出したり個展を開催したりしていました。
あと学校は行事も多いですよね。
その度、美術教師はいろいろ頼まれます。
看板を作ったり、会場装飾したり、大道具的な事もしたり…。
でも、生徒と協力して作ったりするのも結構面白いですよ!
体育館級の広さでのイベント装飾を任されるのでやりがいはあります!
美術教師の給料
お給料はそこそこ良かったです。
教諭4年目当時で手取り月25万以上、ボーナス約60万は出ていました。
年収としては300~500万円くらいです。(公務員の場合)
扶養手当、住居手当、通勤手当、ボーナスに関しては働く地域の条例なんかで変わってくるので要確認です!
美術教師の1日
美術教師として働いていた私のある1日はこんな感じです。
- A M 7:30 出勤〜
授業50分×4コマ〜6コマ&部活動の指導 - P M 18:00〜
会議、家庭訪問、事務作業、授業の準備・片付け、テストの採点などなど - P M 20:00
帰宅
※出勤、退勤の時間は学校の状況によって全く違います。
美術教師になるには
美術教師になるためのステップをご紹介します。
1、 教員免許を取る
美術教師として必要な種類は、中学校美術一種と、高等学校美術一種です。
取るための窓口は、通信教育・短大・教育大・美術大と、沢山あります。
もうすでに、社会人として働いている方は、通信教育が1番早いですね。
とりあえず決められた単位を取得すれば免許はもらえますので、まずはそこからスタートです!
2、 試験を受ける
各自治体で毎年行われる教員採用試験を受験します。
県・市のH Pでアナウンスの時期が違うので、こまめにチェックしましょう。
試験はだいたい夏頃に、筆記試験と面接試験、合わせて3回ぐらいやって合否が決まります。
そして翌年の1月〜3月ごろに、配属先が決定します。
非常勤講師という働き方もある
ちなみに、非常勤講師という枠もあります。
教員免許さえあれば、試験を受けなくてもなれます。
各自治体に講師の登録をするだけです。
毎日勤務するパターンもあれば、週に1〜3日とか、授業の時間だけ出勤、なんて働き方もあります。
お給料面では低くなりますが、
- まず教師の経験をしてみたい人
- 自由な時間が欲しい人
には向いていると思います。
私も、まずこの講師として何年か勤務してから、教員採用試験を受けました。
こちらも、各自治体のH Pをチェックしてみてください!
美術教師の大変なところ
どんなお仕事でも、楽に働けるものはありません。
ご多聞に漏れず、美術教師も楽ではないです。
あと、私が働いた中で最も忙しい時は、夜12時を回ってから帰宅なんてこともザラでした。
※現在は学校現場も革命が起きて、退勤が早くなっているようですが。
あまりにも仕事量が多すぎて、または人間関係に疲れて、長期休暇後にぱったり来なくなる先生も何人かいました…。
美術教師は素晴らしいお仕事!
ちなみに私が教師を辞めた理由は、ある中3のクラス担任を持ったことがきっかけです。
進路指導で将来や夢の話について生徒と話すうちに、ふと、
「そう言えば私の夢って何だったかな・・・」
と忘れていた気持ちが心に浮かんできたのです。
私だって一度きりの人生、今からでも夢に挑戦したい!と覚悟を決めてイラストレーターになりました。
(辞めてからしばらくは、教師をやめる選択をしたことを、教え子に対して悪いなという罪悪感みたいなものもありました…)
それでもやっぱり、教師という仕事はすごいなと思います。
子供たちと、美術を通じて触れ合ったり、時には怒ったり、爆笑したり、感動して泣いたり。
給料とか…勤務条件とか…
そういうものを超えた素晴らしい経験がきっと出来ますよ!
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