イラストレーターの仕事

オリジナルデザインTシャツの作り方【シルクスクリーン・インクジェット】

シルクスクリーンやインクジェット印刷のオリジナルイラストデザインのTシャツ作り方

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FLYACE
イラストレーター歴約15年、もっぱらファンキーなイラストを描いています。主に書籍などの出版物、広告、アパレル、アウトドア関連、音楽関連などにイラストを提供させて頂いています。RADMIXというイカしたアートイベントも主催しています。お仕事のご依頼はHPのお問い合わせか各種SNSのDMからお願いします。
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自分のイラストをあしらったオリジナルデザインのTシャツを作りたい!

と思っているアナタのためにTシャツの作り方について詳しく書かせていただきます。

T シャツのプリントは

  • シルクスクリーンプリント
  • インクジェットプリント
  • 転写プリント

のいずれかの方法で作られることが一般的だと思います。

転写プリントは筆者はあまり経験がないので、今回はシルクスクリーンプリント(以下シルク)インクジェットプリント(以下インクジェット)の 2 つの方法について詳しく解説してみようと思います。

後半ではオリジナルデザインのTシャツを無料で制作&販売できるサイトを紹介します。

ではいってみましょう!

 

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シルクスクリーンプリントで T シャツを作る

シルクスクリーンとは

シルクスクリーン(Screen printing)は、孔版画の技法の一種であり、インクが通過する穴とインクが通過しないところを作ることで版画の版を製版し、印刷する技法である。シルクを使うかどうかにかかわらず、孔版画の技法のうちメッシュを使うものは全て、この項目で説明する。
wikiより

▼参考動画

自作オリジナルTシャツ作り!~シルクスクリーン~

 

シルクスクリーンの魅力

自分は T シャツのデザインはシルクでを作ることが圧倒的に多いです。

なのでシルクのデザイン(版下)の作成にはちょっとこだわりがあったりします。(後に詳しく!)

シルクの魅力は

  1. 量産に向いている
    一度版を作ってしまえば、その版がダメになるまで半永久的に刷り続けられます。なので商品などでたくさん作りたい場合は非常にコスパがよろしいです。
  2. 耐久性がありしっかりとした仕上がりになる
    なかなか色落ちもなく長く着られる T シャツが作れます。
  3. 味がある
    インクの質感や発色、少し色が褪せた時の風合いなど味があっていろいろ楽しめます。

プリント業者さんにデザインを入稿して作るのが一般的ですが、工房などをお借りして自分で刷ることも出来るのでいろんな実験的な表現も出来ます。

もう今は販売終了していますが、昔は『T シャツくん』っていう小さい家庭用シルクプリントマシンがあったので、いろいろ自作した人も多いんじゃないでしょうか。

こういう DIY 感もシルクならではですね。

 

シルクスクリーンのデメリット

  1. 制作枚数が少ないと損!
    1 枚だけ作りたいって時にも版を作る必要があるので、その分割高になっちゃいます。また色数ごとに版を増やしていきますので、そういった面でも小ロットの場合はコスパがよろしくないですね。
  2. 多色刷りに向かない!
    フルカラーの写真とかのプリントには向いてません。そういう場合はもっぱらインクジェットがオススメです!

 

シルクスクリーンのデータ(版下)の作り方とポイント

色の数ごとに版を作りますので、イラストレーターやフォトショップでデータを作成する際は色ごとにレイヤーに分けておく必要があります。

また製版(版を作る)はモノクロのコントラストのはっきりしたデザインを使用しますので、ぼかした淡い色やグラデーションは使用出来ません。

でも「色数に制限がある」というのはイラストレーターやデザイナーなら燃えてくる縛りだと思います。

なので 2 版や 3 版でうまく色の重なりを表現するのもシルクの醍醐味です。(だと思ってます)

全体的なバランスを見つつ少ない色数で凝った仕上がりに出来たらなかなか嬉しいですよ!(売れ行きなどの評価はまた別ですが…)

▽こんな感じで 2 色だけですが生地の色も利用して少ない色数でも凝った表現も出来ます。

オリジナルTシャツシルクスクリーン

 

インクの種類で変わる表現

ラバーインク

シルクの定番のインクです。

表面にインクを重ねてプリントしますので、色数が多くなるとその分厚みがでます。(若干ですが)

ラバーなので表面に光沢があり、ゴテっとした質感です。

経年でプリントにひび割れが入ったりして古着のような味が出るのもラバーインクの特徴です。

また蛍光やゴールド、シルバーなどの特色もあります。

染み込みインク

こちらはラバーインクとは逆で生地にインクを染み込ませる方法です。

ラバーインクのようなゴテっとした質感なく自然な仕上がりになりますが、インクを生地に染み込ませる為、黒や紺などの濃い色のボディに刷るとボディの色の影響を受けてうまく色は乗らない場合がありますので注意です。

 

インクジエットプリントで T シャツを作る

インクジェットとは

インクジェットプリントとは、液体のインクに電圧や熱を加えて生地に直接吹き付けるプリント技法です。
CMYKの4色インクを使ってフルカラーを再現します。
TPlanetより

▼参考動画

オリジナルTシャツのTplant インクジェットプリント制作工程

インクジエットの魅力

  1. 少ない枚数でも作りやすい
    シルクとは対照的に、1 枚だけや小ロットで T シャツを作りたい場合もあまりコストがかららないです。
  2. フラットでキレイに仕上がる
    シルクのように表面にインクを乗せて(重ねて)プリントしないので、表面がゴワっとした感覚がありません。
  3. どんな絵柄でも印刷できる
    その名の通りインクジェットプリンターでプリントするので、写真のようなフルカラーや水彩絵の具のような淡い色の重なり、グラデーションなど、いろんな色味を表現出来るのも魅力です!
  4. 簡単に作れる
    シルクのように色(版)ごとにデータを分ける必要がなく、一枚画像そのままを入稿出来るので、データ制作の手間もかかららず初心者にも優しいです。

 

インクジエットのデメリット

これもシルクの逆ですね。

  1. 大量生産に向かない
    たくさん作りたい時には割高になっちゃいます。場合にもよりますが、20~30 枚以上量産したい場合はシルクがおすすめです。
  2. Tシャツの生地の色の影響がでることも・・・
    T シャツの生地にインクを染み込ませる方法なので、仕上がりの色が生地の色に影響されて少し変わってしまう場合もあります。
  3. 洗濯に弱い
    生地にインクを染み込ませているので、何度か洗濯する表面が毛羽立って色が薄くなってしまいます。
  4. ポリエステルNG
    ポリエステル生地にはプリント出来ないのも注意点です。

 

インクジエットのデータの作り方

先述しましたがシルクのように色ごとに版を分ける必要が無いので、PSD や PNG など画像データで入稿出来ます。

ただ印刷物同様に解像度が低いと仕上がりは荒くなってしまいますので、基本的には 350dpi 以上推奨です。

注意するのはこれぐらいでほんとにお手軽です!

 

▽水彩絵の具のようなぼかしやグラデーションなど色数に制限なく自由にデザインできます

インクジェットで印刷したオリジナルイラストTシャツ

 

インクジエットで作ったオリジナルデザインTシャツを販売できるサイト

インクジェットは入稿作業の手軽さから、web 上でデータ入稿してそのまま T シャツを販売出来ちゃうサイトもたくさんあります。

こういったところでイラストやデザインの評判を試して利益を得ることも出来ますし、自分用に 1 枚だけ購入したい場合にも便利です。

在庫を抱えることもなく制作するだけなら費用は一切かからないので気軽に始められますよ。

オススメ:BASE



30秒でネットショップが無料で開設できちゃうサイト。開設したショップでオリジナルデザインのインクジェットプリントを販売できます。

参考記事:絵やイラストの原画やデータ販売が無料でできるサービスの紹介と上手な売り方

 

他にもたくさんあります!

多分探せばまだまだ見つかると思います!

 

オリジナルのイラスト・デザインのTシャツを作ってみよう!

いかがでしたでしょうか?T シャツ作ってみたくなりましたか?

先述しましたが、シルクの場合は時間とお金に余裕があれば、工房などで一度実際に製版からインクを刷ってプリントするまでを体験してみるのもオススメですよ。

自分も実際に 1 ヶ月ぐらい工房に通ったことがあるんですが、シルクの工程を良く知れていろんな方法が試せるので、なるほどなーと思ったり新しい発見があったり良い経験にな
りました。(費用と時間と体力をかなり要しますが!)

シルクやインクジェットでプリントした上から布用のペンでドローイングしてオリジナルの 1 枚を作る、なんて方法もアリですよね。

たかが T シャツですがキャンバスとしていろんな表現が可能ですので、是非一度チャレンジしてみてください!

この記事が創作の一助になれましたら幸いです!

 

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